野生のブルーベリーからの抽出物が、歯周病につながる歯のプラークを防ぐ可能性があると分かった。

カナダのラバル大学、ダニエル・グレニエル氏らの研究グループが、米国化学会の発行するACSジャーナル・オブ・アグリカルチュラル・アンド・フード・ケミストリー誌において2015年9月2日に報告したもの。
重い歯周炎に新たな予防に?
歯周病なると、歯肉は赤くなり、腫れ、出血しやすくなる。歯ぐきに感染が広がると、歯の根元がダメージを受けて歯が抜けやすくなる。重くなると抗生物質を使う必要も出てくる。

研究グループはこの歯周病に対して自然の成分を使って防ぐ道を模索。このたびブルーベリーのポリフェノールの効果を検証した。

確かめているのは、歯周病を引き起こす細菌の一つであるフゾバクテリウム・ヌクレアツムの増殖を防ぐ効果や、関連して出てくるプラークやバイオフィルムといった細菌の増殖に伴ってできてくる歯の異常の予防効果となる。
細菌の繁殖とバイオフィルム形成を防ぐ
ブルーベリーで歯周病を防ぐ効果がありそうだとまとめている。口腔内カメラ

フゾバクテリウム・ヌクレアツムの繁殖を低下させて、細菌の作る膜であるバイオフィルム増殖も抑えていた。炎症の連鎖反応も止められていた。

研究グループは、ブルーベリーの抽出物を本格的に応用できるよう、装置開発を進めるという。

抗生物質に頼らず、果物により効果が出てくるのだとすれば、普段の食生活の工夫も効果があるのかもしれない。