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歯周病発見のポイント

歯ぐきが腫れたり、出血したらイエローカード! 歯周病発見のポイント 歯間病をチェックする習慣を! 成人の8割は歯周病を持つと言われていますが、気付かない人が殆どです。 そして歯周病になると、わからないうらに自分の大切な歯を失うことになります。 幸い歯周病は予防することができますし、発見が早いと治療もしやすい病気です。 次の7つのポイントを自分でチェックしてみましょう。 1:歯ぐきが腫れて赤くなっている。 2:歯ぐきから出血がある(歯ぐきからの出血は異常ありのしるし)。 3:常に口臭がある。 4:歯と歯の問に隙間ができてくる。 5:歯ぐきがやせて歯の根っこが見えてくる。 6:歯がグラグラしてくる(歯のグラグラは危険信号)。 7:歯ぐきがどことなく痛い、かゆい。 一生自分の歯を使うために! 歯周病は自然に治ることはないので、放っておくと症状はどんどん悪化してしまいます。 治療をすることによって、ある程度の進行を防ぐことができます。 1:正しいブラッシングを毎日行い、歯周病の原因となる歯垢を取り除き、ロの中の清潔を保ちます。 洗口剤も効果的です。 2:歯ぐきをマッサージして歯肉を強くします。 マッサージをすると歯肉は引き締まり、歯と歯ぐきとの間にできる隙間を減らします。 3:栄養のバランスが悪かったり、不規則な生活を続けたりしていると、体の抵抗力が弱まり、 歯ぐきが赤く腫れたり浮いた感じがします歯科用高圧蒸気滅菌器。 常に規則正しい生活を心がけてバランスのとれた食事をすることが肝心です。 4:歯石を取ってもらいましょう。 6カ月に一度は、歯科医院で歯石を取ってもらうようにしましょう。 歯石は自分一人で取ることはできません。
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歯周病予防におすすめの歯磨き粉や口コミ評判は? | お悩み解決!においナビ

厄介な歯周病には劇的に良くなる改善策はなかなかありません。 歯医者に行っても歯磨きをしっかりするという方法がおすすめされるとおり、毎日の丁寧なブラッシングで進行を食い止めるのが最善策。 磨き方は完璧だとしたら歯磨き粉にもこだわってみましょう! 歯周病を改善する可能性の高い歯磨きを使うことも自分でできる歯周病対策です。 ウチでは歯磨き粉を常時3種類揃えていて、その時の歯や歯茎の症状・状態に合わせて使っています。 例えば歯茎が腫れてきたなあという時は殺菌効果の高いものを、歯が汚れてるなと思えばホワイトニング効果のあるものを使うなどしています。 お気に入りの歯磨き粉があってもそればかり使わず良いと評判の高いものがあれば試しています。 歯磨き粉もどんどん進化していますので新しいものを取り入れて見たほうがいいですね 若いころは歯磨きなんてかなり適当で、歯磨きするより朝は少しでも長く寝ていたいと思っていましたしお口のケアをしっかりしておかないとあとで困るんだということもその時は考えてもいませんでした。 下がった歯茎もすきまが大きくなってしまった歯の間も100パーセント元通りにはならないけれど、歯周病の対策を地道に続けることで今の状態をかなり持続していけるのではないかと思います。 ホントに歯は大切。超音波クリーナー 美味しいごはんは実は「味」だけでなく「歯」があるからなんだなあと感じます。 しっかりケアしてどんどん歯周病改善していきましょう!
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歯医者さんが教える、正しいブラッシング

歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気です。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれ、日本人が歯を失う最も大きな原因となっています。 しかし安心してください。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気なのです。それなのに、世の中には歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報が蔓延(まんえん)しているといいます。 そこで、歯周病の原因・治療・予防についての研究や歯科医師の教育を行っている日本歯周病学会と、日本臨床歯周病学会が全面的に協力し、歯周病に関する“正しい”知識の普及を目的とした初の書籍、『日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方』(朝日新聞出版)を発売。本書から、正しいブラッシングの仕方を紹介します。 *  *  * 歯周病で受診する患者さんの中には、ほとんど歯を磨いたことがなくて、歯周病になったのは当然の結果という人がいます。その一方で、「毎日歯を磨いていたのに……」と、歯周病になったことが納得できない人もいます。しかし、きちんと歯を磨いていると主張する患者さんの清掃状態を染め出し剤でチェックしてみると、真っ赤になるケースがほとんど。これはきちんとプラーク(歯垢)が落ちていない証拠、つまり磨き方が間違っているのです。 ブラッシングはたいてい親が子に教えるので、親のやり方を踏襲している場合が多いのです。つまり、大人が間違った方法でブラッシングをしていれば、それを見て覚えた子どもも間違ったブラッシング方法を身に付けてしまうことになります。結果、家族みんなで間違ったブラッシングをしている危険があるわけです。 ■ブラッシングの目的 ブラッシングの最大の目的は、うがいでは取り除けないプラークを取り除くこと。歯科医師は「歯肉をマッサージするつもりで歯ブラシを当ててください」と指導することがありますが、これはマッサージが主な目的というわけではなく、歯と歯肉の両方に歯ブラシを当てるイメージを持ってもらいたいから。 ただしプラークを取り除こうとして磨き過ぎると、歯肉を傷つけてしまうので、コツが必要です。 日本人は一般的にどのようなブラッシングをしているのでしょうか。10~60代の全国の男女1200人に調査したところ、ブラッシングの頻度は、76%の人が1日に2回以上、1回あたりの歯を磨く平均時間は1~3分でした(「歯に関する調査(2015年)」ライフメディア リサーチバンク調べ)。 患者さんから「ブラッシングは毎食後にしたほうがいいんですよね?」と、よく聞かれます。毎食後ブラッシングができれば理想的ですが、1日3回短時間サッとやるよりも1日1回でいいからしっかり時間をかけて磨いたほうが歯周病には効果的です。 それに日中仕事をしている場合は、朝と夜は磨けたとしても、昼食後のブラッシングは難しいものです。無理をすると続きませんから、時間に余裕がある夜寝る前などに、お風呂に浸かりながらでもいいので、ていねいにブラッシングするようにしてください。 わかりやすいように「時間」で示すなら、最低約10分が目安。長いと感じるかもしれませんが、一般に歯は全部で28本ですから、1本あたり20秒ほど。1本1本をていねいに磨くには、この程度の時間は必要です。 ただし、歯ブラシが磨くべきところにきちんと当たっていなければ、10分磨こうと20分磨こうと意味がありません。「正しく磨くこと」が大事です。 ■道具選び:基本は歯ブラシ、さらに歯間ブラシなどの補助具で磨き残しを減らす 道具の基本は歯ブラシです。道具が増えると一つひとつがおろそかになりがちです。ましてやこれまで歯ブラシですらきっちりブラッシングができていない人は、まず歯ブラシを使いこなせるようにしていきましょう。 次に必要なのが、歯ブラシではとりづらい歯と歯の間のプラークをとる補助的な清掃器具です。すでに歯周病が進行して歯肉が下がってしまった人には、歯間ブラシが効果的。一方、子どもや歯肉が下がっていない健康な人は歯間ブラシを使うと歯肉を下げてしまうので、デンタルフロスが適しています。また、デンタルフロスの使用は、歯周病になっていない人にとって予防になりますから、子どもの頃から使い方に慣れておくことが大事です。奥歯など奥まった磨きにくい場所は、ワンタフトブラシが有効です。 これらは歯周病治療には必須の器具なので、まだ使ってない人は是非とも使ってください。また、本書では4つの器具を紹介していますが、ここでは歯ブラシ選びのコツを紹介します。 歯ブラシを選ぶときに重要なのは、「歯肉を傷つけることのないもの」「歯垢をしっかり落とせるもの」。具体的には次の5つをポイントに選んでください。 (1)ナイロン毛 (2)植毛が密なもの(3列が目安) (3)毛の硬さはふつうか、やわらかめ (4)ヘッドは小さめ(小回りが利き、奥歯にも届きやすい) (5)柄はストレート 患者さんから質問されることが多いのは、「毛のやわらかさはどのくらいがいいですか?」ということ。やわらかすぎるものは歯や歯肉に当たると毛が寝てしまって、プラークを落とすことができません。逆に毛が硬すぎるものや毛先がとがっているものは、歯肉を傷つけてしまいます。大手生活用品メーカーが販売している一般的な歯ブラシの中から、まず「普通」と表示されている商品を選び、使ってみて痛いと感じたら、それよりもやわらかめのものに変えてください。 「自分にどれが合うのかわからない」という人は、歯科医院でブラッシング指導を受ける際に歯科医師や歯科衛生士に選んでもらいましょう。歯科医院で歯ブラシを購入することもできます。
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実は怖い歯周病5つの誤解とその正解 むし歯がなくても、小学生でもなるって本当?

歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気だ。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれ、日本人が歯を失う最も大きな原因となっている。 しかし安心してほしい。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気なのだ。それなのに、世の中には歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報が蔓延(まんえん)しているという。 そこで、歯周病の原因・治療・予防についての研究や歯科医師の教育を行っている日本歯周病学会と、日本臨床歯周病学会が全面的に協力し、歯周病に関する“正しい”知識の普及を目的とした初の書籍、『日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方』(朝日新聞出版)を発売。本書から特別に、歯のケアに対する5つの誤解と正解を紹介する。 *  *  * 【誤解その1】「歯槽膿漏」と「歯周病」は違う病気だ <正解 歯槽膿漏=進行した歯周病> 高齢の方にはなじみのある「歯槽膿漏(しそうのうろう)」は、実は重度の歯周病のこと。歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨/しそうこつ)や歯肉(歯ぐき)などの「歯周組織」が歯周病菌に侵される感染症です。 歯周病は、「歯肉炎」と、歯周組織まで進行した「歯周炎」の2段階に大きく分けられます。歯肉に炎症を起こす「歯肉炎」から始まり、「歯周炎」に進行すると歯肉(歯ぐき)がぷよぷよしたり、膿が出たりするようになります。さらに重症化すれば歯を支える歯槽骨も溶け、やがて歯は抜けてしまいます。進行した歯周病、つまり、歯周炎は、一昔前までは歯槽膿漏と呼ばれていましたが、今では「歯周病」という名称が一般的になっています。 【誤解その2】歯周病は歯肉から膿が出る病気だ <正解 自覚症状が出る頃には歯周病はかなり進行している> 歯周病はかつて歯槽膿漏と呼ばれていたせいか、漢字どおり「歯肉がぷよぷよして『膿』が出る」といった状態をイメージしている人が多いようです。膿が出るのは確かに歯周病の症状の一つです。ただ、このような症状に気づく頃には、歯周病はかなり進行してしまっています。 初期には、歯肉の腫れやむずがゆさ、歯を磨いたときの出血といった症状が現れますが、いずれも自分では気づきにくいもの。しかし、この段階で治療を始めれば歯を失うことはなく、早く良くなります。 歯周病初期はなかなか自分では気がつくことができないということを知っておきましょう。 【誤解その3】歯肉からの出血はよくあること。放っておけば治る <正解 歯肉の炎症が原因で歯周病の可能性大。すぐ歯科医院へ!> 「ブラッシングのたびに歯肉から出血するが、放っておけば治るから大丈夫」と軽視している人は多いのではないでしょうか? しかし歯肉からの出血は、歯周病の初期症状である可能性が高いのです。 初期には歯肉が少し腫れる、何となくむずがゆいといった症状が出ていることも多いのですが、出血のようにはっきりした症状ではないので、ほとんどの人は気づきません。歯周病は「サイレント・ディジーズ」と言われ、気づかないうちに歯肉の内側の見えないところで歯を支える骨などがジワジワと破壊される病気です。 患者さん自身が気がつきやすい歯肉からの出血は、歯周病を早期発見・治療するチャンスなのです。 【誤解その4】歯周病予防は中高年になってからやればいい <正解 小学生でも歯周病になる。早くから歯科医院に通いケアを> 歯周病はかつて歯槽膿漏と呼ばれていた頃のイメージで、「高齢者の病気」と捉えられることも多いようです。 しかし、若者が歯周病にならないわけではありません。厚生労働省が2011年におこなった「歯科疾患実態調査」によると、すでに歳で%、20代は約14%、30代になると5人に1人が歯周病になっています。また歯周病の中でもとくに重症化しやすいタイプの「侵襲性歯周炎」は「若年性歯周炎」ともいわれ、10代20代で発症します。 将来、歯がボロボロになって後悔しないように、若いうちからむし歯予防だけでなく歯周病予防も始めましょう。 【誤解その5】むし歯がないのに歯周病になるわけがない <正解 むし歯がなくても発症する。むしろむし歯がない人ほど注意を> 世の中には、むし歯がほとんどないという人がいます。Aさん(46歳)もその一人。昔からむし歯がないことが自慢でしたが、あるとき「下の前歯が1本、突然抜けてしまった」と、受診してきました。丈夫そうな歯が並び、一見問題なさそうなのですが、土台部分の骨はかなり溶けていて、抜けた原因が歯周病であることは明らかでした。むし歯も歯周病も、もともとの原因は細菌感染ですが、細菌の種類は異なるため、むし歯になりにくいからといって歯周病にもなりにくいなどということはありません。 若い頃からむし歯に悩む人は比較的自分の歯を気にかける傾向が高いため、歯科医院に定期的に通院し、意外と歯周病になりにくい場合が多いのです。
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歯周病は出産にも悪影響? 歯を失うだけじゃない、歯周病の怖さとは

歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気です。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれ、日本人が歯を失う最も大きな原因となっています。 しかし安心してください。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気なのです。それなのに、世の中には歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報が蔓延(まんえん)しているといいます。歯科ユニット そこで、歯周病の原因・治療・予防についての研究や歯科医師の教育を行っている日本歯周病学会と、日本臨床歯周病学会が全面的に協力し、歯周病に関する“正しい”知識の普及を目的とした初の書籍、『日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方』(朝日新聞出版)を発売。今回は特別に本書から、近年、さまざまな研究結果から明らかになった、歯周病が全身に及ぼす影響について紹介します。 *  *  * 歯周病は、歯周病菌による感染症です。軽いうちであれば歯周病菌は歯肉の周辺にとどまっていますが、進行して深い歯周ポケットが形成されるようになると、その中で炎症を強めるタンパク質(サイトカイン)などがどんどん増え、歯肉の血管から血液中へと流れ出していきます。血流にのって臓器や血管壁にたどり着いた歯周病菌やサイトカインは、毒性を発揮し、糖尿病や心臓病を悪化させるなど全身にさまざまな悪影響を及ぼすのです。 また「気道」も、歯周病菌が体内に入り込む経路の一つ。口の中にいる歯周病菌が食べものや唾液に混ざり、誤って気道から肺へ流れ込むと、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)などを引き起こします。 ■歯周病が引き起こす全身病 近年、さまざまな研究結果から、歯周病が全身にどのような影響を及ぼすのかが明らかになってきました。 【糖尿病】 糖尿病では、網膜症、腎症、神経障害、末梢血管障害、大血管障害といった合併症を引き起こしやすいことが知られています。歯周病はこれらに続く「第6の合併症」といわれているほど、糖尿病と密接にかかわっています。 まず糖尿病になると、体を感染から守る免疫細胞の働きが落ち、歯周病などの感染症にかかりやすくなります。さらに糖尿病の人は、血糖値を下げる作用があるインスリンというホルモンの分泌が減少したり働きが低下したりすることによって血糖値が上がり、高血糖になっています。高血糖の影響で炎症が強まるために、歯周病の症状も悪化しやすくなるのです。 また、歯周病の炎症によって作り出される物質(サイトカイン)のいくつかには、インスリンの効きを阻む「インスリン抵抗性」があるために、歯周病患者は、血糖コントロールがしにくくなり、糖尿病を悪化させてしまいます。糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病も糖尿病を悪化させる――というように、双方向で悪影響を及ぼしているということです。 しかしこれを逆手にとって、歯周病をしっかり治療すれば、血糖コントロールを改善できますし、薬や食事、運動などで血糖値が安定すれば歯周病の症状も良くなります。 【循環器の病気】 これまで1000人以上を対象におこなわれた研究によって、歯周病が重症化した人はそうでない人に比べて脳卒中や狭心症・心筋梗塞などの循環器病の発生率が~倍も高いことが明らかになっています。さらに、循環器病の原因となっているアテローム性動脈硬化症(コレステロールなどの脂質が動脈内膜におかゆ状に沈着した動脈硬化)の程度が、歯周病と関連していることもわかってきました。「アテローム性動脈硬化を起こしている部分を手術したら、そこから歯周病菌が検出された」という報告もたくさんあります。 循環器病には歯周病菌が直接血管に障害を与えるだけでなく、炎症の起きた歯周組織で作られる「炎症性サイトカイン」が血流を通じて心臓や血管に移動することによって血管内皮細胞やアテローム性動脈硬化部分の免疫細胞が活性化され、心臓血管系の異常を引き起こすのではないかと考えられています。 また心臓の病気の一つ「感染性心内膜炎」の場合、口の中の歯周病菌が原因になっていることもあります。抜歯や出血をともなう歯肉の治療時に歯周病菌が血液中に入り込み、心臓の内壁を覆う「心内膜」に感染して炎症を起こし、心臓の働きが低下します。 とくに心臓病の手術や検査を受けるなどして感染症に対する抵抗力が落ちている人や、弁膜症など心臓の病気がある人は注意が必要です。 【骨粗しょう症】 骨量が減少して骨がスカスカでもろく折れやすくなった状態を「骨粗しょう症」といいます。加齢とともに誰でも骨量は減少するものですが、とくに閉経以降の女性は女性ホルモンの分泌が減少するとともに骨量もぐっと少なくなるので、骨粗しょう症が多く見られるようになります。また、歯周病に侵された歯肉の中で産生される炎症性サイトカインには、骨代謝に影響を及ぼすものがあるということもわかってきました。 逆に骨粗しょう症の人が歯周病になると、他の骨と同じように歯槽骨がもろくなり、吸収されるスピードも速まるので、歯周病が悪化しやすいといわれています。 【リウマチ】 関節リウマチは免疫の異常などが原因で、手や足の関節に痛みや腫れをともなう炎症が起きる病気です。関節リウマチと歯周病には同じ炎症性サイトカインが関連しているなど共通点も多く、関節リウマチの患者は歯周病にかかりやすいことがわかっています。とくに口の中を不潔にしていると、歯周病が重症化しやすくなります。関節リウマチの患者さんは手指の動きが悪いので、歯ブラシを思うように動かせないことも重症化の一因でしょう。 逆に歯周病があると関節リウマチの病状に影響を及ぼすなど、双方向で関連しています。 【誤嚥性肺炎】 歯周病菌が気道経由で感染を広げる病気の代表が、「誤嚥性肺炎」です。口の中の歯周病菌が唾液や食べ物に混じって気道に入り込み、肺に感染を起こします。通常は唾液や食べ物が気道側に入ることはありませんが、高齢者は飲みこむ力が弱く、さらに感染に対する抵抗力も低下しているために誤嚥性肺炎を起こしやすいのです。 肺炎は80歳以上の高齢者では死亡原因の3位であり、予防を心がけなければならない病気です。高齢者に口腔ケアをおこない、歯周病菌などの口内細菌が減少すると、肺炎の発症率を低下することが報告されています。 【早産・低体重児出産】 歯周病は、出産に悪影響を与えることもわかってきました。1996年に初めて「早産の危険因子の一つ」という研究報告が発表されて以降、各国でおこなわれてきた多くの研究を解析した結果、重い歯周病にかかった女性は早産や低体重児を産むリスクが、かかっていない人の倍になることが示されたのです。 早産や低体重児出産のリスクとして喫煙や高齢妊娠がよく知られていますが、細菌性膣炎などの細菌感染もリスクの一つ。歯周病も感染症なので、歯周病にかかった歯周組織が作り出す炎症物質が血液中に入り込み、子宮頸管を柔らかくし子宮を収縮させて早産しやすくさせると考えられています。また、歯周ポケットから血液中に入り込んだ歯周病菌の毒素が子宮などに流れ着き、直接悪さをしている可能性もあります。ただし、歯周病を治療すると早産や低体重児出産のリスクを減らすことができるかどうかは意見が分かれており、まだ明らかな結果が出ていません。…
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歯周病って治るの?手遅れになる前にやっておきたい5つのセルフケア

進行すると歯を失う原因となり全身にも悪影響を及ぼし、またひどい口臭のもととなる歯周病。できれば無縁でいたいものですよね。しかし、成人の多くが遅か れ早かれ歯周病にかかっていると言われています。はたして歯周病とは治るものなのでしょうか?また、治療とは一体どういうものなのか、予防はどのようにし たらいいかについて、歯科医師・岸本 佐智先生による監修記事で解説していきたいと思います。 歯周病はどうやって治療するの? 歯周病は歯茎の炎症から始まり、のちに進行すると骨を溶かしていきます。歯茎の炎症だけの段階であれば十分に治る可能性がありますが、ひとたび骨が溶けだしてしまうと、溶けた骨は戻ってくることはなく、元通りに治ることはありません。ですので、いかに進行を止めるかが大事になってきます。 具体的には、まずプラークコントロールといって歯と歯茎の周囲の歯垢をきっちりとブラッシングで取ることが重要です。これが日常的にしっかりできていないと、いくら歯科医院で治療を行っても無意味です。 歯垢がしっかり取れるだけでも歯茎の炎症は落ち着きを見せ始めます。歯科医院では歯ブラシで取ることのできない歯石を機械や器具で取っていきます。 歯石とは歯垢が唾液のミネラル成分で固まってしまったもので、それ自体は無毒化していますが、その凹凸に入り込んでいる歯垢が悪さを起こしますので、その足掛かりになる歯石はしっかりと取らなければなりません。 進行度別の治療法は? 進行度別に歯科医院での治療法を挙げていきます。 <軽度の歯周病> 歯の表面に付いている目で見える歯石や、歯茎で隠れている浅い部分の歯石を機械や器具で取っていきます。麻酔がいることはほとんどありません。 <中等度の歯周病> 歯茎の内側のより深い所までついている歯石を取り除き、歯の表面をなるべく歯垢がつきにくくするよう、すべすべに仕上げます。このくらい深い位置になってくると麻酔を使うこともあります。 <重度の歯周病> 重度にもなると骨がかなり吸収して、歯茎の溝(歯周ポケット)が深すぎるため、手探りで歯石を取るのには限界が出てきます。そのため、麻酔下で歯茎を切り開 き歯の根っこについた歯石を良く見える状態で徹底的に取り除きます。また、余計な歯周ポケットを作っている汚染された歯茎を除去し、歯周ポケットを浅くす ることで、その後のメンテナンスをやりやすい方向にもっていきます。 ブラッシングで歯周病を予防! まずは歯周病の原因となっている歯周病原菌が悪さをしないように、なるべく歯垢をためないことが大事です。そのためには日常的なブラッシングが最も大事です。 <歯周病を悪化させない、または予防するためのブラッシングのポイント> 1.適正な歯ブラシを選ぶ 大きすぎない歯ブラシ やわらかめの歯ブラシ 毛先が広がっていない歯ブラシ ※歯ブラシは、柔らかすぎるとかえって歯垢を落としにくくなってしまいます。ですので、歯垢をしっかり落とせる程度にやわらかめのものを選ぶようにすると良いでしょう。 2.歯と歯茎の間の歯垢を意識して磨く 歯周ポケットの中までブラシが入るイメージで磨いてください。歯ブラシの毛先を、歯面に対して45度に傾けて磨きます。 3.軽いブラッシング圧で…
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「歯周病予防プログラム」で知る歯間ブラシの効果的な使用法

成人の80%以上がかかっているといわれる歯周病。歯間ブラシなどを使ってセルフケアできるというが、「習慣化」するのは難しいものだ。ところが1年後の歯間ブラシ継続率が約9割という「歯周病予防プログラム」があるという。開発した(財)ライオン歯科衛生研究所を訪ね、プログラムの内容について伺った。 「歯周病は自分で気づき治す病気!」 さて、歯周病にはどんな特徴があり、どんな症状があるのか? 実際にこのプログラムの開発・保健指導を行った歯科衛生士の武井氏は、歯周病の特徴を次の「3つのS」で表現することで、「予防や治療には自分の努力が欠かせない病気」だという意識づけをしたという。 Silent disease…静かに痛みがなく進行する病気 Social disease…成人の80%以上がかかっている国民病 Self controllable disease…自分自身の努力によって治す病気 歯周病はその進行度によって歯肉炎と歯周炎の2段階に分かれる。歯肉炎の症状は、歯肉が赤みを帯びる、歯磨きなどの軽い刺激で出血するなど。この段階であれば適切なセルフケアを続けることで改善ができるが、放っておくと症状は悪化し、やがて歯槽骨が破壊される歯周炎に。歯がグラグラしたり、口臭が強くなったりなどの症状が現れ、歯科医による専門的な治療が必要になる。早い段階で病気に気付き治すことが非常に大事だという。 また、歯周病は生活習慣とも密接な関わりがあり、不規則な生活やストレス、喫煙などもリスクファクター(危険因子)のひとつ。歯周病とメタボにも密接な関係があるとされているそうだ。 意外と知らない歯間ブラシの効果的な使用法とは? 最後に自分でできる歯グキの健康チェック法と効果的な歯間ブラシの使い方を聞いた。歯グキの状態や歯間ブラシの効果を「客観的な指標」でセルフチェックすることで、モチベーションを上げることができるという。 1.歯グキの健康チェック まずは、現在の歯グキの健康度を確認しよう。色、形、感触、出血の4つのポイントから見分けられる「歯グキのSOSチェック表」で確認する。1つでもSOS項目に該当すれば歯グキのSOS信号だ。 ■チェック表1―歯グキのSOSチェック表 チェック項目 健康 SOS 1 歯肉の色 ピンク色 赤色 2 ○内の歯肉の形(※) 三角 丸い 3…
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歯の長寿化進む一方で減らない歯周病。歯科・口腔外科教授が予防策を説く

80歳で自分の歯を20本以上持つ日本人が初の30%超え ジョンソン・エンド・ジョンソン コンシューマー カンパニーは、6月に厚生労働省が6年ぶりに発表した「平成23年歯科疾患実態調査」の結果について、慶應義塾大学 医学部歯科・口腔外科教室 教授 中川種昭先生が解説した内容を公表した。 「歯科疾患実態調査」は厚生労働省が6年ごとに行っている日本人の歯科疾患に関する調査。2012年に結果の概要発表が行われた平成23年歯科疾患実態調査は、1歳以上の男女4,253名(男1,812名、女2,441名)を対象に2011年11月に実施された。 この調査により、8020達成者(80歳で20本以上の歯を有する者の割合)が初の30%(推計値)超え、80歳での1人平均残存歯数も本と前回調査より増加していることが判明。40歳以上の全ての年齢層で前回調査(平成17年)から増えており、特に75~79歳では20ポイント以上と優位な上昇が見られた。一方、中~高齢者の間で歯周病などの口腔(こうくう)トラブルを抱えている割合が上昇。また、ブラッシングによる日常ケアが定着し、毎日の歯みがき回数は依然増加傾向であることが分かった。 歯科医療の進歩により、80歳で20本以上の歯は可能 この結果に対し中川先生は、前回の調査から比べると大変改善された数値となったが、安定した噛み合わせが可能な“上歯10本、下歯10本”を基準とすると、今回の80歳での平均残存歯数本が20本により近づいていくことが望ましいとコメントした。実際、歯みがき習慣の改善など口腔(こうくう)ケア意識の高まりや近代的な歯科医療により、今後も日本人の歯の残存数は増え、そう遠くない未来に8020の目標値は達成されると見ている。しかし、歯の残存数が増えるのに伴い、ますます歯周病が増え、毎日のケアが重要となることを指摘している。 また同調査により、中等度の歯周病といわれる歯周ポケット4mm以上の人は、高齢者層(65~69歳、75歳以上)および若年層(20~24歳)の間で前回調査より増加していることが分かった。特に80~84歳の人は、前回調査よりポイント増と大幅に上昇。 この結果に対し、「日本人の残っている歯が増えているということは、当然のことながら歯周病のリスクも高まります。特に高齢者は唾液の分泌量減少や口内細菌に対する免疫力の低下、さらに、ブラッシングが以前より上手に行えなくなるなど、様々な歯周病罹患(りかん)のリスクにさらされています。高齢化の進む日本では、今後しばらくは歯周病は増加傾向を示すと考えられます」とコメント。また、若年層で歯周病が増えたことに対しては、自立して親の関与から離れたことで、歯みがきなどのセルフケアがずさんになっていることを要因のひとつとして挙げている。 毎日の歯みがき回数は依然増加傾向 歯ブラシにデンタルフロスやマウスウォッシュを組み合わせて歯周病予防 さらに調査では、毎日2回以上歯みがきを行う人が7割以上というが判明した(1日2回、3回以上)。特に3回以上磨く人は、前回調査時よりポイント増加している。しかし、1日3回以上歯みがきをする人はまだ25%と多くないのが現状だ。歯科医療機器 中川先生は、「歯周病や虫歯などの口腔トラブルを減少させるには、歯ブラシの届かない歯間部を掃除するデンタルフロスや、口内細菌を殺菌するマウスウォッシュなどを組み合わせることが重要です。そして、歯科の定期検診に加えて、予防意識を持って日常のオーラルケアを行うことが何よりも大切だと考えます」とコメントした。
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口臭が原因で口腔組織が溶ける! 歯周病で口内には青酸ガス級の”毒物”も!!

自分や他人を不快にさせるものの一つに「体臭」が挙げられる。ただ、面と向かって他人に「ちょっと臭いがきついですよ」と伝えるのは気が引けるため、仕方なく我慢した経験がある人も多いに違いない。 そして、体臭の中でも特に気になるとされているものの一つが、口臭だろう。焼き肉やギョーザなど、臭いの強い物を食べた直後だけではなく、常に口が臭うようだと周囲とのコミュニケーションにも影響が出かねない。 そこで今回は、矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師に、口臭の原因や対策、予防方法などについて伺った。 口臭のメカニズム 口臭の原因のほとんどは、舌苔(ぜったい)や歯周病など、何らかの「口のトラブル」にあるといわれている。はじめにそのメカニズムを見ていこう。 まず、口腔(こうくう)内の粘膜がはがれ落ちてきて、舌の上にたまっていく。粘膜のほかに食べかすや細菌のかすもたまってきて腐敗する。これが舌苔だ。これらの食べかすなどに含まれるたんぱく質が、口の中にいる細菌によって分解・発酵される過程でガスを出す。この独特の腐ったような臭いを出すガスが、口臭の素になる。つまり、舌苔が厚くたまっている人は、口臭をそれだけ出しやすい環境にあると言える。 このガスには、玉ねぎが腐ったような臭いの「メチルメルカプタン」、卵が腐ったような臭いの「硫化水素」、キャベツが腐ったような臭いの「ジメチルサルファイド」などの種類がある。 これらのガスは「揮発性硫黄化合物」と呼ばれ、強力な生体毒性がある。その毒性により歯周組織が破壊され、コラーゲンなどの合成を阻害することも知られている。 口臭はれっきとした毒ガス 歯周病原菌は、一般的にメチルメルカプタンを大量に産生すると言われている。そのため、歯周病の人も口臭がきつくなりやすいというわけだ。そして、口臭は人体にも有害だと今村医師は話す。 「口臭のもととなる歯周病原菌が出す毒素などは、歯周病をさらに悪化させますし、歯周病原菌は、硫化水素より悪臭の強いメチルメルカプタンを大量に産生します。歯周病のメチルメルカプタンは、『毒物及び劇物取締法』などの各種法律により毒物に指定されているほど、強力な毒性を持つ物質です。その毒性は青酸ガスに匹敵するとも、それ以上とも言われています。また、メチルメルカプタンは単に口臭原因物質としてのみならず、歯周病の病態を悪化させる因子である可能性が非常に高いです」。 そのほかにも、口臭はがんの原因である活性酸素を増やしたり、細胞核のDNAを切断したりすることも明らかになっている。たとえ微量だとしても、このような"毒ガス"が口の中に存在することは好ましくはないのは明白だ。 自分の口臭の判断方法 自分の息が臭わないか簡単にチェックする方法としては、「両手の中に息を出して臭う」「大きめのカップに息を吐いた後に雑誌などですぐにふたをし、1つもしくは2つほどの呼吸を置いてからかぐ」がある。また、「舌が白くなって(舌苔が厚くなって)いないかチェックする」などの方法もあるが、いずれも主観的なものなので、本当に調べたければ歯科医院などで検査してもらうのがよい。 口臭を防ぐには、普段からのケアが大切となってくる。一定の予防効果が期待でき、かつ自宅でも簡単にできる方法を紹介しよう。 対策1 水で体内を浄化する ニンニクやニラといった、悪臭を放つ食材が使われている焼き肉やギョーザなどを食べると、その後の口の臭いはかなり強烈となる。ニンニクなどに含まれる悪臭成分は、胃で消化された後に血液中に溶け込み、全身に運ばれる。ただ、水と一緒に排出されるため、たっぷりと水分を補給して排尿をするとよい。また、風呂やサウナなどで汗を出すことも効果的だ。 対策2 唾液を出すよう工夫する 唾液には、歯の汚れを落としたり、臭いの素であるガスを出す口腔内の細菌の増殖を防いだりする「自浄作用」がある。「朝起きたときに口臭を実感される方もいるかと思いますが、それは寝ている間に唾液量が減るためです。寝る前に何かを食べてそのまま歯を磨かずに寝るなど、細菌が洗い流されないような状況を作ってしまうと、口腔内で一時的に細菌数が増えて口臭がするというわけです」。頻繁にガムをかんだり、唾液が出るよう、よくかむ必要があるものを食事に取り入れたりするようにしよう。 対策3 舌や歯の間などを専用器具できちんと磨く 厚く積もった舌苔や歯周病が口臭の大半の原因ならば、舌苔や歯周病を防ぐための方法が、口臭対策になると言ってもいいだろう。舌苔は、歯ブラシよりも毛先が柔らかい専用の舌ブラシを使って、一日1回磨くとよい。「歯ブラシで磨くと、舌の表面にある舌乳頭という突起を傷つけ、出血する可能性があります」。一方、歯周病は歯と歯の間などにたまる歯垢(しこう)が原因で発症する。デンタルフロスや歯間ブラシなどを用いて、狭いすき間も丁寧に磨くようにしよう。 最新治療法はどんなものがある? 「自分でできるケアはどれも試したが、やはり気になる」「家族から『口が臭う』と言われた」などの悩みを抱えている人は、病院やクリニックで専門治療を受けるようにしよう。 最新の口臭治療法の一つに「3DS」と呼ばれるものがある。3DSは「デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム」の略称。口臭の原因となるガスを出す細菌を殺すため、専用のマウスピースを用いて、薬を歯の表面や歯周ポケットの隅々まで浸透させる方法だ。歯医者で型どりをしてマウスピースを作り、歯磨きの後、マウスピースに口臭の原因菌を殺菌する薬を入れる。唾液に洗い流されないため、長時間の薬の効果が期待できるという。 「口臭は一日の中でかなり差が出てきます。食後などに口の中が悪い状態になっても、すぐに歯磨きなどで細菌を落として口臭が消えてくれれば大丈夫です。それで消えないようですと、病院やクリニックに行くことを検討してもいいかもしれません」。歯科用高圧蒸気滅菌器
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どんな人が歯周病になりやすい?チェックリストで現状を知ろう!

歯周病は自分で気付かないうちに進行する生活習慣病といわれています。多くの人が歯周病の初期兆候を見逃してしまい、気付かぬうちに症状が進行していきます。今回は歯周病の要因とセルフチェックリストを作りました。「時すでに遅し」という状況にならないためにも、この記事を参考にセルフチェックの習慣をつけていきましょう。 歯周病を引き起こす要因 歯周病を引き起こす要因は主に「細菌」「環境」「宿主」の3つです。 <細菌> このうち、直接の原因となるのが細菌です。歯磨きなどが不十分だと、口内の細菌の中の虫歯菌が、ネバネバとした物質(プラーク)を作ります。時間が経つと、プラーク内に歯周病菌がすみ着くようになり、歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に入りこみます。そこでさらに細菌を増やしていき、歯肉に炎症を引き起こします。最終的には歯を支える骨を溶かしグラグラにさせてしまいます。 ※プラークってなに? プラークとは、歯に付着している白、または黄白色の粘着性の沈着物で、非常に多くの細菌とその産生物から構成されています。 またプラークはバイオフィルムとも呼ばれていて強固に歯に付着してるだけでなく、薬品だけでは除去しにくい状態になっています。そのためにしっかりと歯ブラシ等で除去することが大切になります。 <環境・宿主> 環境・宿主も細菌に並んで、歯周病になる要因です。これらの状態が悪いと、歯周病を発症・進行させてしまいます。主な要因は以下のとおりです。 たばこ:ニコチンは、血管を収縮させ免疫力を下げるため、歯周病菌増加の要因になる 加齢:加齢にともない免疫力が落ち、歯周病にかかりやすくなる ストレス:免疫力が落ちるとともに、唾液量が減ることで歯周病菌増加につながる 生活習慣:さまざまな生活の乱れは、免疫力を低下させ、歯周病の進行につながる 肥満:内臓脂肪は体中に、炎症性の物質を送るため、歯周病の炎症も悪化する 女性ホルモン:歯周病菌の一種は「女性ホルモン」を栄養にして、増殖する チェックシートで早期予防! 週間朝日MOOKのいい歯医者をもとに、歯周病セルフチェックシートを作成しました。 結果は、、、 あてはまる項目が0個:今のところ問題ありません。この調子で健康を保ちましょう! あてはまる項目が1~3個:歯肉炎の可能性があるので、歯の磨き方を見直しましょう あてはまる項目が4~6個:歯肉炎の可能性があるので、放置せず歯科で検査しましょう あてはまる項目が7~9個:歯周病がかなり進行しているので、適切な治療をしましょう あてはまる項目が10個以上:早期に治療しないと、全身の健康に影響を及ぼします 最後に 歯周病は生活習慣病と言われるように、日々の生活の中に歯周病を引き起こす原因がたくさん潜んでいます。まずは毎日の歯磨きを見直し、正しい歯磨きを身に付けましょう。また定期的に、歯科医院でのケアでプラークを取り除いてもらうとよいでしょう。加えて、生活習慣を見直し免疫力を高めることが、歯周病の予防・治療につながります。歯科 口腔内カメラ 日本歯周病学会のサイトでは、全国の認定医・歯周病専門医を簡単に閲覧できるので、参考にしてみてください。
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