Archives for July, 2016

タバコがインプラント治療に及ぼす影響について

タバコがインプラント治療に及ぼす影響について解説します。 タバコとインプラント治療の関係について インプラント治療が失敗する原因として、タバコが大きく関係していることは、データによって明らかになっています。研究によって数値がさまざまではあるものの、タバコを吸う人のインプラント治療における失敗数が、吸わない人と比べて倍も高まるという結果や、失敗率が10%も上がるという報告もあります。 タバコがインプラント治療の失敗原因になる理由 タバコがスムーズなインプラント治療を妨げる主な原因は、タバコに含まれるニコチンと一酸化炭素です。ニコチンで歯茎の血流が悪くなり色が黒ずんでくるだけでなく、一酸化炭素によっても血流の阻害が起こり、あごの骨や歯肉に酸素が十分に行き渡らなくなります。そのため、インプラントを支える骨や歯周組織が弱り、インプラント自体が外れやすくなってしまうのです。 また、ニコチンと一酸化炭素の影響を受けて血流が悪化すると、だ液の分泌量も低下します。これにより、口の中の細菌が増えて歯周病やインプラント周囲炎にかかりやすくなります。さらに、インプラント手術後の傷も塞がりにくくなり、まさにタバコはインプラント治療にとって「百害あって一利なし」の存在と言えるでしょう。 インプラント治療をきっかけにぜひ禁煙を 通常、インプラント手術を受けたあとは、2週間ほどかけて傷口が塞がってきます。この期間、タバコを我慢できると理想的ですが、それが難しいようであれば手術から少なくとも1週間は禁煙をしたほうがよいでしょう。 5年、10年といった長いスパンでインプラントの経過観察をすると、タバコを吸っている患者さんのインプラントの予後はあまりよいとは言えません。また、タバコを吸っている患者さんは、歯肉が腫れやすく、インプラントの周囲の骨も減少してくる傾向にあります。タバコを吸う方は、特に入念な歯磨きを心がけ、食べカス、プラーク(歯垢)、歯石が歯に蓄積してしまわないように、口内環境の改善を心がけましょう。歯科用ルーペ 手術後の良好な経過とインプラント本体の寿命を延ばすためにも、ぜひインプラント治療をきっかけとして禁煙されることをおすすめします。
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歯医者の選び方について

歯科とは、「歯または歯に関連した組織に関する疾患を扱う診療科」とされています。 日本では、医師と歯科医師では免許が分かれています。最近では歯科医師が10万人を突破したことが話題になっています。誰でも良い治療をしてくれる歯科医院に通院したいという考えでしょうが、良い治療をしてくれる歯科医院ををどのように見分けることが、できるのでしょうか。自分にあっている歯医者がわかりません。何か選び方はあるのでしょうか? 下記の歯医者のことを参考して下さい。 ふじなわ歯科クリニック(福岡県) 藤縄司がお答えいたします 一番は大学病院の矯正科 あとは、矯正専門の歯科医院 矯正専門の医院は、基本的に一般の歯科医院とタッグを組んで治療しますので、かかりつけの医院からの紹介がよろしいかと思われます。 大手町デンタルクリニック(東京都) 島倉洋造がお答えいたします クリニックの選び方ですね。これは大変難しいです。 患者さんの希望(何を改善したいかの目的)、クリニックの治療方針が一致しないといけませんので… それなので私が行きたいと思うクリニックとしてお答えしてみます。 ①消毒滅菌がきちんとしているところ(切削器具など)。 (基本中の基本ですが、なかなかわかりづらいところです) ②担当の先生、スタッフが固定していつも同じ方が治療してくれる。 (担当の先生、スタッフが変わると不安になりますよね) ③お口の中の写真を撮ってくれて、実際説明してくれる。 (見えない箇所なので) ④自分の想いを察してくれて、何通りかの治療方法を提案してくれるところ。(治療方法は一つでないことが多いので) 番外ですが…マイクロモーター歯科 ⑤腕がいい先生(歯科関係者でないとわからないですが、結局は診断と個人技になりますので) デンタルサロン麹町(東京都) 山田陽子がお答えいたします お答えさせていただきます。 自分に合った歯医者選びは、大変難しいと思います。人それぞれ合う、合わないがあると思います。まず、歯並びやかみ合わせを診察希望でしたら、それを専門にされている先生が宜しいかと思いますが、出来ましたら、誰かの紹介や、知り合いの方の紹介があればスムーズかとおもいます。難しければ大学病院も宜しいかと思います。そこで、開業医を紹介してくれる場合もあるかと思います。 自分の意見をしっかりと聞いてくれて、話し合いが出来、親身になって話してくれる先生、信頼できる先生に出会えることを願います。
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口臭はなぜ発生する?その原因を知ろう!

口臭の原因は、大きく分けて「口内環境」と「腸内環境」の2種類があります。ニオイの原因は、口内に存在する食べ物のカスや、細菌など。腸内に悪玉菌が増え、腸内環境が悪化することによっても生じます。口臭予防と対策は、この2つの観点から行いましょう。 口臭の原因の一つ「口内環境」 彼とのデート、仕事の打ち合わせなど、大切な相手との「接近戦」のときに気になるのが、口のニオイ。さわやかな会話を楽しむためにも、まずはニオイの原因を知って、かしこく対策しましょう。 口臭の原因は、「口内環境」と「腸内環境」が悪化することにあります。「口内環境」による口臭は、ストレスや疲労が高じ、唾液の分泌が低下することから発生。 口の中がネバネバしたり、乾燥していたら、口臭発生のサインです。その他、食べもののカスや、虫歯・歯周病、舌苔(ぜったい)の汚れから臭うこともあります。 「腸内環境」の乱れも、口臭の原因に 「腸内環境」による口臭は、腸内で悪玉菌が増え、腸内環境が悪化することが原因。食生活のバランスが崩れ便秘がちになると、腸内の悪玉菌が増え、においを伴う有毒ガスが作られるようになってしまいます。 通常、その有毒ガスは便とともに排出されますが、一部、血液に溶け込むことも。血液とともに全身をめぐり、口臭として現れてくるのです。 これら2つの口臭の原因をふまえて、自分でできるケア方法を見つけていきましょう。 口臭2大対策とは? 「口内環境」対策3つのポイント 自分でできる予防や、気になったときにサッとできる対策をご紹介。「口内環境」を整えるポイントは、3つあります。超音波洗浄器 ① 食事のときはしっかり噛む 唾液の分泌が増えるように、よく噛んで食べることで口臭予防になります。 ② 鼻呼吸を意識 口で呼吸をすると、口の中は乾燥をしやすくなります。ふだんから鼻呼吸を心がけ、睡眠時はマスクを着用して、唾液の蒸発を防ぎましょう。 ③ 一時的なニオイなら、ブレスケア商品の活用も ニンニク料理やコーヒーなどによる、一時的なニオイであれば、歯磨きやガムを噛むとよいでしょう。マウスウォッシュを使ったり、舌ブラシで舌を磨く方法もあります。 「腸内環境」にはこの成分を取り入れて! 口内環境を整えるだけでは、一次しのぎで不十分なこともあるでしょう。「腸内環境」を整え、体の中をキレイにすることが大切です。「腸内環境」を整えるポイントは、2つです。 ① 善玉菌を助ける食品を食べる 善玉菌の一種である乳酸菌や、善玉菌のエサとなるオリゴ糖・食物繊維などを摂取しましょう。食物繊維は、悪玉菌が作り出した有毒な物質を、体外に排出するはたらきもあります。 ② サプリで息リフレッシュ成分を取り入れる ミントやバラなどの香りで、ニオイを抑えるサプリもありますが、体内でがんばってくれるものを選びましょう。 サプリといってもさまざまな種類があり、どれを選んだらよいか迷いますよね。体の内側からケアできるサプリや、その成分の見極め方をおさえておきましょう。
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削らずにすむ歯科治療「レジン」 銀歯押しのけ普及進むか

日本では長く「歯を削って銀歯を詰める」という虫歯治療がスタンダードとされてきた。しかし、実は、日本で開発されたものの、それほど普及していない治療法がある。 「小さな虫歯ですから、レジンで治療しましょう」 患者に声をかけると、歯科医はスティックから半透明のペーストを押し出した。いま最も歯に優しいと言われている、コンポジットレジン(以下レジン)である。世界的に名を知られる歯科分野のリーダー・田上順次博士(東京医科歯科大学・副学長)のグループが中心となって開発したプラスチック系の素材だ。 虫歯を除去した跡にペースト上のレジンを詰めて、特殊な光を10秒間ほど当てる。するとレジンが硬化。1本の歯であれば、約30分、1回の治療で完了する。 一方の日本でのスタンダードである銀歯治療は、歯科技工士による銀歯製作期間が必要なので、2回以上の通院が必要だ。 患者にとって最も大きな違いは、レジンなら健康な歯を削らなくて済むこと。そして自然な歯の色に近いレジンが各種あるので、銀歯のように目立たない。 レジンは日本で開発された技術でありながら、保険治療として普及が進まなかった。その理由について田上博士はこう分析する。 「レジンの保険点数は銀歯より低いうえ、歯科医師が約30分間、治療にあたる必要があります。これが銀歯だと、歯科医師は数分程度の対応で済み、あとは歯科衛生士や技工士と分業できます。歯科医にとっては、レジンは効率が悪く、採算が合わなかったのです」 虫歯一本の治療費を比較すると、銀歯(治療2回)3割負担1690円。これに対して、レジン(治療1回)3割負担710円と2倍以上の開きがある。歯模型 銀歯には、歯科技工士や材料メーカーなど、利害関係が絡んでいるため、仕組みを変えるのは難しいと見られていた。 しかし、そこに金属価格の高騰が起きた。今から20年前、銀歯用の金属価格(30グラムあたり)は約6900円だったが、今年は約2万8000円と約4倍。材料の値上がりにより銀歯では以前ほど利益が出なくなり、レジンの普及が徐々に進んできた。
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歯がボロボロに?無意識の食いしばりで起きる症状と治療法

無意識のうちに奥歯に力が入ってしまう、食いしばりの癖をどうにかしたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。 食いしばりによるトラブルは意外に多く、いま起きているカラダの不調が実はくいしばりが原因だったということもあります。 虫歯ではないのに歯がしみたり痛みがあるなど、歯やお口周りに局所的な症状がでたり、頭痛、肩こりなど全身的にも様々な影響を与えます。 今回は、食いしばりからくる症状やその治療法についてまとめます。ぜひ参考にしてください。 1.食いしばりとは 食いしばりとは「クレンチング」とも呼ばれ上下の歯を無意識に噛みしめてしまう状態のことを言います。 通常リラックスしている状態では上下の歯は当たっていません。安静時空隙と言って、リラックスしている時の上下の歯と歯の間は約2ミリ程度あいているのがベストな状態です。 2.食いしばりの癖がないかセルフチェック 食いしばりや歯ぎしりは、無意識のときに癖づいてしまう場合も多くあります。意識して自分の状態を観察してみましょう。 以下の項目に2つ以上当てはまったら、食いしばりや歯ぎしりをしている恐れがありますので要注意です。 ▫️ 朝起きると、顎が疲れている感じがする ▫️ 朝起きると、歯が浮いているような感じがする ▫️ 寝ている時、歯ぎしりをしていると指摘されたことがある ▫️ 気づくと歯を食いしばっていることがある ▫️ 頬の内側の歯が当たる部分に白い線がある ▫️ 舌の先端や周囲がでこぼこになっている 2-1.頬の内側の歯が当たる部分に白い線がある(咬合線) 食いしばりをしているお口の中は陰圧になるため歯の跡がついてしまいます。 2-2.舌の先端や周囲がでこぼこになっている 鏡で舌を見てみると舌の周囲に歯の跡がついてしまう事があります。 これは歯の圧痕と呼ばれ咬合線同様にお口の中が陰圧になることにより歯の跡がついている状態です。 3.食いしばりの原因 歯の食いしばりや歯ぎしりの主な原因は、ストレスや緊張と言われています。 瞬間的に、食いしばりをした方が力を入れやすいために力仕事やスポーツなどの際は、食いしばって仕事をしている状態になります。瞬発的に歯にかかる力は200~300㎏とも言われています。 3-1.緊張や集中する場面 とても緊張する場面に遭遇したり、何かに集中している時も食いしばりをしています。 3-2.ストレス 対人関係などストレスによって食いしばりをしてしまう場面が多くみられます。 逆にストレスの緩和のために食いしばりをしているという見方もあるようです。 4.歯医者で行う治療法…
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歯列矯正のいろいろな矯正器具。治療にかかる費用と期間

今日本に約10万人いる歯科医師のうち、日本矯正医科学会認定の歯科医は3%、つまりたった3000人しかいません。 つまり、それだけ歯列矯正には高度な技能と知識が必要ということ。 でも、日本では歯科医師免許を持っていれば矯正治療ができることになっています。 「矯正専門の歯科医院」と謳っていても、矯正認定を受けた医師が治療をしているとは限らないんです。 だから、歯列矯正をする前に、自分でも歯列矯正についてしっかり知っておきましょう。 歯列矯正の種類 歯列矯正の方法は主に4種類。 ブラケット矯正 舌側ブラケット矯正 マウスピース矯正 インプラント矯正 「ブラケット矯正」は、歯の表面に装着して歯列矯正するもの、歯の裏側に器具を装着するのが「舌側ブラケット矯正」、透明の柔らかいマウスピースのようなものを歯にかぶせる「マウスピース矯正」、「インプラント矯正」は歯茎と骨に穴をあけてインプラントを埋め込みます。 ブラケット矯正、舌側ブラケット矯正 ブラケット矯正は比較的費用が安めですが、歯の表面に装着するので目立ってしまいます。 最近では白いブラケットやワイヤーもあります。 舌側ブラケットなら歯の裏側に装着するので周りに気付かれづらいですが、ブラケット矯正より費用はかかってしまうし、口内炎ができやすかったり、話づらいこともあります。 マウスピース矯正 また、マウスピース矯正は透明なので一見歯列矯正していないように見えるし、柔らかい素材なので不快感を感じにくいけれど、装着時間を守らなければ治療の意味があまりありません。 インプラント矯正 インプラント矯正は抜歯をせずに矯正できたり、治療期間を短くできたりしますが、取り替える必要があったり、器具が折れてしまったりすることも。 それぞれメリット、デメリットがあるので、よく理解してから自分に合った矯正法を選びましょう。 歯列矯正の値段 歯列矯正は半永久的にキレイな歯列を保ってくれる方法。 でも、気になるのはやっぱり値段です。 もちろんクリニックによって多少値段は変動しますが、大体の相場を知っておくといいかもしれません。 歯列矯正の相場 歯列矯正にかかる費用は60万~130万円が相場と言われています。 一見高いように思えますが、実は世界的に見れば妥当な値段なのです。 それに、一生の歯のことを考えれば適正な金額なのかもしれません。 歯列矯正の保険適用…
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歯医者さんが教える、正しいブラッシング

歯周病は、中年以降の日本人では80%がかかっている病気です。初期は目立った症状がなく、ゆっくり進行するため、「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれ、日本人が歯を失う最も大きな原因となっています。 しかし安心してください。歯周病は正しい知識さえあれば防ぐことができる病気なのです。それなのに、世の中には歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報が蔓延(まんえん)しているといいます。 そこで、歯周病の原因・治療・予防についての研究や歯科医師の教育を行っている日本歯周病学会と、日本臨床歯周病学会が全面的に協力し、歯周病に関する“正しい”知識の普及を目的とした初の書籍、『日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方』(朝日新聞出版)を発売。本書から、正しいブラッシングの仕方を紹介します。 *  *  * 歯周病で受診する患者さんの中には、ほとんど歯を磨いたことがなくて、歯周病になったのは当然の結果という人がいます。その一方で、「毎日歯を磨いていたのに……」と、歯周病になったことが納得できない人もいます。しかし、きちんと歯を磨いていると主張する患者さんの清掃状態を染め出し剤でチェックしてみると、真っ赤になるケースがほとんど。これはきちんとプラーク(歯垢)が落ちていない証拠、つまり磨き方が間違っているのです。 ブラッシングはたいてい親が子に教えるので、親のやり方を踏襲している場合が多いのです。つまり、大人が間違った方法でブラッシングをしていれば、それを見て覚えた子どもも間違ったブラッシング方法を身に付けてしまうことになります。結果、家族みんなで間違ったブラッシングをしている危険があるわけです。 ■ブラッシングの目的 ブラッシングの最大の目的は、うがいでは取り除けないプラークを取り除くこと。歯科医師は「歯肉をマッサージするつもりで歯ブラシを当ててください」と指導することがありますが、これはマッサージが主な目的というわけではなく、歯と歯肉の両方に歯ブラシを当てるイメージを持ってもらいたいから。 ただしプラークを取り除こうとして磨き過ぎると、歯肉を傷つけてしまうので、コツが必要です。 日本人は一般的にどのようなブラッシングをしているのでしょうか。10~60代の全国の男女1200人に調査したところ、ブラッシングの頻度は、76%の人が1日に2回以上、1回あたりの歯を磨く平均時間は1~3分でした(「歯に関する調査(2015年)」ライフメディア リサーチバンク調べ)。 患者さんから「ブラッシングは毎食後にしたほうがいいんですよね?」と、よく聞かれます。毎食後ブラッシングができれば理想的ですが、1日3回短時間サッとやるよりも1日1回でいいからしっかり時間をかけて磨いたほうが歯周病には効果的です。 それに日中仕事をしている場合は、朝と夜は磨けたとしても、昼食後のブラッシングは難しいものです。無理をすると続きませんから、時間に余裕がある夜寝る前などに、お風呂に浸かりながらでもいいので、ていねいにブラッシングするようにしてください。 わかりやすいように「時間」で示すなら、最低約10分が目安。長いと感じるかもしれませんが、一般に歯は全部で28本ですから、1本あたり20秒ほど。1本1本をていねいに磨くには、この程度の時間は必要です。 ただし、歯ブラシが磨くべきところにきちんと当たっていなければ、10分磨こうと20分磨こうと意味がありません。「正しく磨くこと」が大事です。 ■道具選び:基本は歯ブラシ、さらに歯間ブラシなどの補助具で磨き残しを減らす 道具の基本は歯ブラシです。道具が増えると一つひとつがおろそかになりがちです。ましてやこれまで歯ブラシですらきっちりブラッシングができていない人は、まず歯ブラシを使いこなせるようにしていきましょう。 次に必要なのが、歯ブラシではとりづらい歯と歯の間のプラークをとる補助的な清掃器具です。すでに歯周病が進行して歯肉が下がってしまった人には、歯間ブラシが効果的。一方、子どもや歯肉が下がっていない健康な人は歯間ブラシを使うと歯肉を下げてしまうので、デンタルフロスが適しています。また、デンタルフロスの使用は、歯周病になっていない人にとって予防になりますから、子どもの頃から使い方に慣れておくことが大事です。奥歯など奥まった磨きにくい場所は、ワンタフトブラシが有効です。 これらは歯周病治療には必須の器具なので、まだ使ってない人は是非とも使ってください。また、本書では4つの器具を紹介していますが、ここでは歯ブラシ選びのコツを紹介します。 歯ブラシを選ぶときに重要なのは、「歯肉を傷つけることのないもの」「歯垢をしっかり落とせるもの」。具体的には次の5つをポイントに選んでください。 (1)ナイロン毛 (2)植毛が密なもの(3列が目安) (3)毛の硬さはふつうか、やわらかめ (4)ヘッドは小さめ(小回りが利き、奥歯にも届きやすい) (5)柄はストレート 患者さんから質問されることが多いのは、「毛のやわらかさはどのくらいがいいですか?」ということ。やわらかすぎるものは歯や歯肉に当たると毛が寝てしまって、プラークを落とすことができません。逆に毛が硬すぎるものや毛先がとがっているものは、歯肉を傷つけてしまいます。大手生活用品メーカーが販売している一般的な歯ブラシの中から、まず「普通」と表示されている商品を選び、使ってみて痛いと感じたら、それよりもやわらかめのものに変えてください。 「自分にどれが合うのかわからない」という人は、歯科医院でブラッシング指導を受ける際に歯科医師や歯科衛生士に選んでもらいましょう。歯科医院で歯ブラシを購入することもできます。
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銀歯の下で虫歯進行 予防できる2つの選択肢とは?

「これ、外れたヤツなんですが、もう一度奥歯に被せられますかね?」──。鈍く黒ずんだ銀歯を手にした60代の男性が7月上旬、埼玉県行田市の坂詰歯科医院を訪ねてきた。 外れた銀歯はクラウンと呼ばれる、歯にすっぽりと被せるタイプ。男性は以前、別のクリニックで治療を受けていた。坂詰和彦院長が診察すると、銀歯が外れた下あごの奥歯の土台部分は、すっかり黒ずんでいた。 「治療した後にできた『二次カリエス』と呼ばれる虫歯が広がっています。銀歯を接着するセメントが溶け出して隙間が空き、虫歯菌が入り込んでしまったのでしょう。外れた銀歯は形が合わなくなっているので使えませんが、歯は抜かずに治療できます」 その言葉を聞いて、男性から不安な表情が消えた。 「歯を抜かなきゃいけないんじゃないかと心配だったんです」──。 明海大学歯学部の客員講師を長年務めてきた坂詰院長のもとには、この男性と同様の患者が頻繁に訪れる。常に唾液に触れる下あご奥の銀歯は、特にセメントが溶け出しやすく、二次カリエスになりやすいという。 「銀歯の下で虫歯が進行していても見えないので痛みなどの自覚症状がない限り、まず気付かない。場合によっては、神経がダメになり、抜歯になってしまうケースもある」(坂詰院長) そうなる前に、打つ手はあるのだろうか? 「二つの選択肢があります。まず、昔に治療した銀歯を外して、セラミック等の二次カリエスになりにくい材質に変える方法。ただし、セラミックは自費診療なので、クラウンだと10万~15万円(一歯あたり)と費用がかかりますし、いま特に問題がない歯をいじるのはお勧めできません。歯科用高圧蒸気滅菌器 もう一つは、定期的に虫歯がないか歯科クリニックでチェックする方法です。部分的に銀歯を詰めている状態なら、ドイツ製のレーザーを使った虫歯検知器で虫歯を早期発見することができます。ただし、銀歯のクラウン内部には虫歯検知器を使えないので、レントゲン撮影と組み合わせて総合的に診る必要があります」 日本では、虫歯を定期的にチェックする検診は原則として保険適用外だ。そのため、坂詰歯科医院では「虫歯検知器」を使ったチェックを無料の患者サービスとして実施している。 悪徳的な歯科診療を行なうクリニックは多いが、利益を最優先せず、地域住民の歯を守るために努力を惜しまない歯科医もいる。そうした歯科医のチェックを受けることが肝要だ。
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歯垢と歯石の違いって

歯周病は、あまり痛みがなく、知らず知らずの間に症状が進行してゆくのが特徴です。 成人の80%が何らかの歯周病といわれる現代で、歯周病は、歯医者での治療はもちろんですが患者様自身の予防がもっとも重要です。ブラッシングの方法を変えるだけで歯周病・虫歯の予防ができます。 歯垢と歯石の区別 簡単に言うと、上手に歯磨きすれば取り除けるのが歯垢で、歯磨きだけでは取り除けないのが歯石です。歯石は近くの歯医者で診てもらってください。 歯石とは? 歯石とは歯垢が硬くなったものです。歯みがきでみがき残した歯垢が、唾液の中のミネラルと結合して、硬くなって出来ます。歯についた歯垢は、たった2日間で歯石になります。歯と歯ぐきの境い目や歯と歯の間にできた、それこそ石のように硬い歯石は、歯磨きだけでは取り除くことができません。 歯石をそのままにしておくと 「石」という字の通り、歯石はとても硬く、いったんついてしまった歯石は歯ブラシでは取ることが出来ません。日常の歯みがきでは完全に歯垢を除去することは困難なため、どんなに歯みがきをがんばっても、歯石は少しずつついてきます。放置すると歯石はどんどん硬く、そして増え続けます。歯石の表面はデコボコしているために、歯垢がつきやすく、細菌の温床になるばかりでなく歯肉を刺激して、歯周病の原因となったり、歯周病を悪化させます。超音波スケーラー 歯垢とは? 爪で歯を引っかくと白くてネバネバしたものがついてきます。これが歯垢(しこう、プラーク)です。歯垢は食べかすや歯の垢(あか)ではなく、細菌の塊です。1mgの歯垢にはおよそ300種類、数億~10億個!もの細菌が棲みついています。唾液の成分から薄い透明な膜がつくられ歯の表面をおおいます。この、膜は病的なものではなく唾液の持つ性質で、食事によって低下するpHの変化から歯を守ろうとする役割があります。ここに各種の細菌が付着し、さらに糖分に含まれる材料を使って歯垢となります。歯垢中の細菌は、食物中の糖分を栄養源にして増殖を続けます。さらに、ネバネバした物質をつくり出し歯の表面に強力に付着します。(デキストランという物質が関与します。)歯垢の段階では歯みがきで取り除くことができますがやがて歯石に変化すると歯みがきでは取り除けなくなり、歯周病の原因となっていきます。歯垢の付着を防ぐには、糖分摂取後の、口腔内のケアーと食べ残しや、飲みのこしを口の中に残さないこと。飲食後の口腔内のケアーに注意してください。
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「 親知らずが痛い 」すぐに受診!原因や応急対応は何か

大人になってから「奥歯が痛い!」という経験が有りましょう。 もちろん虫歯の可能性もあります。でもこれは「 親知らずが痛い 」のかもしれません。 親知らずとは 親知らずは、奥歯の中でもいちばん後ろにある臼歯(きゅうし)で、正式名称は「第三大臼歯」といいます。 もっとも多いと、前後左右1本ずつ合計4 本生えています。 智歯(ちし)ともいわれ、一般には10代後半から20代になってから生えてきます。 人によっては斜めに生えてきたり、または生えてこない場合もあります。 親知らずが痛む原因 親知らずが痛む場合、いくつかの原因が考えられます。 これはほかの永久歯と違って、親知らずの生えてくる場所が、キチンと確保されていないために起こることが多いのです。 親知らずが生える方向が、上向きではない ・まっすぐに親知らずが出ていると、痛みは比較的すぐに治まります。 しかし斜めに生えてしまっていると、手前の歯を押してしまう場合があります。骨に引っかかって出てこられず、痛みを感じる、また痛みが続くということがあります。 ・歯茎や頬の粘膜にぶつかって、口内炎ができ、痛みが生じます。 ・頬の側に向かって生えてくると、下顎の骨のでっぱり(筋突起)にぶつかってしまい、痛みます。 ・対合する歯とうまくかみ合わない場合、下顎の動きが不自然になり、顎がガクガクしたり、口を開けるときに音が出たりして、痛みを感じます。 また顎関節症がひどくなると、身体全体にゆがみが生じ、肩や首、腰、膝にまで痛みが出ることがあります。 きちんと磨くことができず、虫歯になっている場合 ・親知らずが突き破った歯茎に汚れが溜まりやすく、口腔内の細菌に歯茎が感染して腫れるため、痛みが出ます。 ・歯と歯茎の間に歯周ポケットができ、汚れが溜まって炎症を起こす場合があります。 顎の中に入ってしまい、化膿して痛みだすこともあります。これが進むと喉の組織にまで広がり、喉の中が発赤し、何か飲み込んだだけでも痛くなることもあります。 ・親知らずの手前の歯に虫歯ができてしまい、炎症が起きて痛みが出ます。 ・親知らずの周囲の歯茎が炎症を起こして、痛みがでます。 ・親知らずの隙間に食べかすが挟まり、歯茎が押されて挟まったまま押し込まれ、圧迫されて痛みが発生します。 あくまでも受診が前提です。 以下では歯科医にかかるまで、自分でできる対策を挙げておきましょう。 ブラッシングをする…
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