自分ではなかなか気づきにくい口臭。以下で、口臭の種類と治療方法をご紹介します。

口臭の種類
口臭は、その要因によっていくつかの種類に分けられます。

(1)生理的口臭

誰にでもある口臭で、唾液の分泌が減少することによって口内細菌が増殖し、口臭の主な原因である「揮発性硫黄化合物(VSC)」がつくられることで発生します。口腔洗浄器

朝起きた時に最も強い口臭がすると言われ、他に空腹時や緊張時にも強まる傾向があります。しかし歯みがきをしたり、食事や会話をすることで弱まりますので治療の必要はありません。

(2)飲食物や嗜好品による口臭

ニンニクなどのにおいの強い食べ物、タバコやアルコールの摂取によって発生する口臭です。これらによる口臭も時間が経つと次第に無くなる一時的なものですので、治療の必要はありません。

(3)病的口臭

治療の対象となる口臭の類。病的口臭の90%以上は口内の疾患が原因で、なかでも舌苔(ぜったい)は最大の口臭源となっており、口臭の60%が舌苔から発生しています。病的口臭の主な原因は、以下です。

舌苔…口内の細胞が剥がれ落ちて舌の上に溜まり、白く腐敗した沈着物です。
歯周病…病的口臭の原因として最も多い疾患。歯と歯ぐきとの溝で細菌がVSCを生産し、口臭を発生させます。
歯垢(プラーク)、歯石…細菌の集合体がプラークで、それが固まったものが歯石です。
虫歯…虫歯が進行すると、痛みだけでなく強烈な口臭が発生します。
唾液の減少…唾液が減ると細菌が増殖します。食事をしたり喋ったりすることで改善されますが、他の疾患が原因の場合もあります。
この他に、入れ歯の清掃不良や口腔ガンも口臭原因として挙げられます。

口臭治療の方法
口臭の原因となる疾患の種類と、その治療方法をご紹介します。

(1)ドライマウス

口内乾燥症のこと。詳しい症状としては口がカラカラする、ネバネバする、舌がピリピリする、味覚障害などです。精神的ストレスを受けて自律神経のバランスが乱れたり、他の疾患によってドライマウスになることがあります。

随伴症状として身体が乾燥傾向に傾くので、ドライアイ、便秘、筋肉のけいれんなども伴うことが多いです。治療法としては人工唾液、粘膜の保湿、内服薬などがあります。詳しくは『ドライマウス(口腔乾燥症)の原因と対処法』でご紹介します。

(2)口腔ガン

口の粘膜に発生するガンのこと。口腔底ガン、舌ガン、歯肉ガン、頬粘膜ガン、硬口蓋ガンがあります。初期段階では口内粘膜にただれがみられても痛みや出血などがほとんどないため、口内炎と思いこんで発見が遅くなったりします。

50代以上での発症率が高く、慢性的な刺激を与える酒やたばこを嗜好する方に多い疾患です。基本的に手術に放射線治療や薬物療法、または免疫療法などを組み合わせて治療します。

(3)舌苔

歯科へ行く必要はありませんが、定期的なセルフケアが重要です。口を大きく開けて舌を出し、舌専用ブラシで後方から前方へやさしく2~3回ブラッシングし、ブラシを流水ですすぎます。これを舌苔が取れなくなるまでくり返し、その後、歯みがきをして終了です。

舌掃除を行うのは朝食後、歯みがきの前です。舌清掃の際に奥まで器具を挿入すると嘔吐反射が起きるので、その手前までを行うにとどめます。歯ブラシでゴシゴシ磨くのは厳禁。舌が赤く変色したり、ヒリヒリ感を伴ったり、飲食の刺激物で違和感を感じたりするようであれば力の入れすぎです。かえって舌苔付着を助長しますので、注意が必要でしょう。舌掃除を行ってくれる歯科もあります。