てっきり虫歯による歯の痛みだと思って歯科に行ってみるものの、異常ナシ……。ではこの痛みの原因は一体、なんなのでしょうか?
今回は、虫歯以外が原因で生じる歯痛について、医師に聞いてみました。

歯の痛みの原因は、虫歯だけじゃない!
通常、歯の痛みは、虫歯や知覚過敏、歯肉炎や歯槽膿漏など、歯やその周囲の歯肉など口のなかの原因によって生じます。しかし、これらが原因でないこともあります。それを「非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)」と呼びます。

歯痛の原因はさまざま!
では、虫歯以外にどのような原因が考えられるのでしょうか。歯科用エアーコンプレッサー

・頭部や口の上の感覚に関わる神経である三叉神経による三叉神経痛や、口のなかの知覚に関わる舌咽神経が原因となる舌咽神経痛などがあります。これらは電気がはしるような、つんとするような痛みが起こります。

・帯状疱疹といって、小さい頃などにかかった水ぼうそうのウイルスが、疲れや病気など免疫力が落ちることで、再び勢いがでることで起こる神経の痛みがあります。

・咬筋や側頭筋といった、あごを動かす筋肉や筋膜が影響して、歯や歯肉に鈍い痛みがでることがあります。

・偏頭痛や群発頭痛といった血管の作用に関連するといわれる頭痛でも歯の痛みがでます。

・顔には、副鼻腔という空洞があります。副鼻腔炎などでこのなかのひとつである上顎洞に炎症が起きると、歯が痛むことがあります。この場合は、耳鼻科で治療が必要です。

・うつ病や不安障害、統合失調症などといった精神疾患によるもの

・狭心症や心筋梗塞など、心臓から歯の痛みが起こることがあります。急に痛みが起こり、その程度が激しかったり苦しいなどがあれば、早めに受診する必要があります。

医師からのアドバイス
歯の痛みにはさまざまな原因がありますが、それぞれ原因となる疾患を治療することが必要となります。そのため歯科医院だけでなく、内科や耳鼻科、疑われる場合には精神科や心療内科に受診する必要があります。