Archives for July, 2015 - Page 2

歯周病があると動脈硬化の危険あり

歯周病と心臓や血管の病気との関係があるという事実はこれまでも分かってきていた。歯の健康を見るだけで、全身の病気が分かるならば便利だ。 このための研究発表によると、歯の衛生度を調べると、頸動脈の血管の動脈硬化の程度を察することができるようだ。 北京大学の研究グループが、歯学の国際誌ジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ誌6月号で報告している。 頸動脈の壁の厚さを推し量れる 血管の内側にのりのように脂肪のような異物が付いてしまう「アテローム性」の動脈硬化と歯周病とが関係すると従来の研究で分かっていた。超音波クリーナー 今回、さらに、頸動脈の内側にのりのように脂肪のような異物が付着して、内側の壁が厚くなるかを調べるため、頸動脈の内側の壁の厚さである「頸動脈内膜中膜厚(cIMT)」を調べて、歯周病との関係を検証した。 対象は、60~70歳代で10本以上の歯が残っている高齢者847人。 歯周病の衛生状態を示す「プラーク・インデックス」の平均値を取っていくと、頸動脈内膜中膜厚(cIMT)を見たときの頚動脈の中での最大値と関係していると分かった。 さらに、血糖値の高い人では、歯肉が後退して歯の露出が1mm増えるごとに、cIMTの最大値が増すほか、動脈硬化の程度も2割程度も増えていくと分かった。 口の中の衛生度を調べると、動脈硬化の程度を推し量れると言えそうだ。
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舌苔をホームケアで除去する方法

そもそも舌苔(ぜったい)とは何でしょうか。 鏡で舌を見てみると、白っぽい苔状のようなものが付着しているのを見たことがある人もいるでしょう。これが舌苔です。舌苔は、食べ物のカス・細菌の死骸・はがれた上皮細胞などが舌の表面に付着したものです。 舌苔をホームケアで除去する方法とは? この舌苔は、うがいでは取り除くことはできません。舌専用のブラシを使って磨きましょう。タイミングは、1日に1回起床直後に磨くのが良いでしょう。就寝中に唾液の分泌が少なくなった口の中は細菌が繁殖しています。そのため、起床直後は1日の中で一番舌苔が多く付着しているのです。オートクレーブ 口の奥の方にブラシを入れると気持ち悪く感じる方は、舌をできる限り前に出して、水で濡らしただけのブラシで磨いてみてください。ゴシゴシと強くこすらず、奥から前へ軽くブラシを動かし、鏡を見て、舌苔が取れたかどうかを確認しながら、丁寧に磨いていきましょう。 舌苔のホームケアにおける注意点 (1)歯ブラシで強く磨くのはNG 歯を磨くついでに、歯ブラシで舌もゴシゴシ磨くという方もいるかと思いますが、歯ブラシで強く磨いた場合、舌苔を取り過ぎてしまったり、味覚を感知する神経を傷つけてしまうことがあります。 また、舌の表面に存在する舌乳頭という組織は、歯ブラシで強くこすると簡単にはがれ落ちてしまいます。そのはがれた舌乳頭の一部が唾液の中に混ざることで、唾液自体が臭いを発してしまいます。 その上、舌苔には舌表面の粘膜を保護する役割もあるので、必要な舌苔まで取ってしまうと、より早く舌苔を作ろうとして短期間のうちに必要以上の舌苔ができてしまい、これも口臭を悪化させる原因となります。 (2)舌苔除去用ジェル 最近では舌の汚れを落とすための専用ジェルなども販売されています。これらのジェルを使うと舌苔を浮き上がらせてくれるので、舌を磨く際に併用すると効果的です。 ポリリン酸ナトリウム、アクチニジン、プロテアーゼなどは舌の汚れを落とすのに有効な成分ですので、こういった成分配合ジェルを選ぶと良いでしょう。
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虫歯は遺伝する

乳歯の虫歯は、遺伝する可能性があるようだ。 アメリカのナッシュビルにあるバンダービルト大学の研究グループがジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ誌の7月号で報告している。 乳歯を絞った初のゲノムワイド関連研究 虫歯と遺伝との関係はこれまで研究されてきたが、乳歯に焦点を絞って大規模な検証がなされていなかった。今回の研究は初めての「ゲノムワイド関連研究」と呼ばれる研究となった。人間の体の設計図とも言えるヒトゲノム配列は30億塩基から成る。そのゲノムの塩基配列は基本的にはほぼ同じだが、数百カ所に1カ所だけ異なる部分が存在することがあって、この「SNP(一塩基多型)」と呼ばれる違いが病気のかかりやすさの差を生み出す。これを全ての遺伝子を対象に調べる研究となる。口腔洗浄器 研究グループは3歳から12歳の子供たちを対象にして、乳歯の虫歯と遺伝子について調査した。 この結果、「MPPED2」という遺伝子のSNPが虫歯に関連していた。従来の類似の研究の結果が裏付けられる結果となった。機能については不明のまま。「ACTN2」という遺伝子もが虫歯に影響を与えていた。 遺伝子を調べて、虫歯の予防に力を入れるべきか否かを判断できるようにもなるかもしれない。
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歯科インプラント、表面加工が意外と難問

歯科分野のインプラントの課題は、歯肉の炎症や骨への癒合などが考えられる。インプラントがはずれる悲劇は避けたい。 いかに問題を抑制し、定着させるかは大切。表面の加工方法として、旋盤や細かい砂で磨いたり、酸で加工したり、鉄の粒子で研磨したりなどの方法がある。旋盤や細かい砂で磨く方法は分が悪いようだ。 炎症の起こしやすさ、骨への定着など課題 カナダのトロント大学の研究グループが、歯科分野の国際誌であるジャーナル・オブ・バイオメディカル・マテリアルズ・リサーチ・パートAで、2014年6月に報告している。 インプラントの材料になる6種類の異なる加工をしたチタンと一緒に、歯肉の細胞を培養して、炎症に関係する物質サイトカインの発生を調べた。すると、細かい砂で磨く処理サンドブラスト仕上げと旋盤仕上げのインプラントでは、他のインプラントよりサイトカインが増えた。 もっとも表面の加工の仕方としては、表面が粗いほうが骨と固着しやすい側面もある。仏ナント大学の研究グループが2007年に歯科分野の学術誌であるデンタルマトリアルズ誌に報告したところによると、表面の粗さは安定性につながると説明。リン酸カルシウムコーティングをはじめ、チタンの粉末を溶融させながらコーティングするプラズマ溶射、鉄の粉末を使うグリットブラスト、酸で加工するエッチング、電気で処理する陽極酸化処理などを検討している。歯科矯正器具 この報告ではインプラントの表面加工の方法について標準化が必要だと強調していた。2014年に至って冒頭のような研究は続いており、依然として課題は解決していないと見ていいわけだ。 骨への刺激性や炎症の起こしやすさなどの観点から、いい答えが今後出てくるのだろう。
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ビタミンはちゃんと摂る!口内炎体験談

筆者は女性で、2012年の17歳の頃に酷い口内炎で病院にかかりました。 口内炎は口の中や舌の粘膜に起きる炎症の総称で、胃腸のストレスや口内の傷等からできます。酷いときには出血を伴い、治るのには約1週間ほどかかります。誰でも一度はなったことがあるのではないでしょうか? 今回は、そんな口内炎が酷くなったときの体験談をお話しします。歯科用高圧蒸気滅菌器 経験したことのある口内炎の症状 著者がいつも通り夕飯を食べていたときの事でした。カボチャのポタージュを口にしたとき、口の中の至るところから刃物で切りつけられたような痛みを感じました。 ちょうど今朝、パンを食べるときに頬の内側の肉を強く噛んでしまったので、それが原因で口の中が痛むのだと思った著者は、食べ物を食べても痛まない箇所を探して食事を続けました。 しかし、次の日になっても痛みは治まらず、痛みが続いたので、鏡で確認すると、頬の内側、唇の裏側、喉の近くの3ヶ所に、大きな白い傷ができていました。これが口内炎です。 著者はビタミン不足でよく口内炎ができていましたので、軽い気持ちで考え、患部にハチミツを塗り暫く過ごしましたが、痛みはいっこうに良くなりませんでしたので、お医者さんにかかりました。 医師の診断とその後の症状 近所の内科に診察に行ったところ、病院では何か処置を施すことはできないと言われました。 また、胃のストレスや精神的ストレス、ビタミン不足等が原因と言われ、ビタミン剤と「ケナログA」という口内炎に塗る塗り薬を処方されました。 塗り薬を塗ると患部がカバーされ、食事や歯磨きなども痛みが比較的少ない状態で、できていたと思います。 しばらくビタミン剤と塗り薬を併用して使用していると、気づいた頃には口内炎は消えていました。
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むし歯(う蝕)を歯医者で治療した時の症状の体験談

はじめに 当記事では、むし歯の症状のバリエーションを知りたい方に向けて、著者が経験した症状についてご紹介します。 著者は36歳の女性で、むし歯の経験歴は子どものころから数回あります。一番最近のむし歯の治療は、3年前の11月の終わりから約9か月間にわたるものでした。 むし歯は、一度その状態になってしまうと自然には治りません。しかも、治療をしても、自分でしっかりと歯磨きをしないとまたむし歯になってしまう恐れがあります。どうぞ皆さんも、ご自分の歯を大切になさってください。 最近経験したことのあるむし歯の症状 3年前の9月 職場でパソコンに向かって仕事をしながら、ペットボトルに入った冷たいお茶を口に含んだ時に、前歯にしみるような感じがしました。この時はまだ、あたたかい飲み物を口にした時にはしみませんでした。 歯科医院に行きたくなかったこともあり、冷たいものを飲まないようにすることでしのいでいました。 10月 職場の昼休みの時にお弁当を食べていた時や、自宅で食事を取っていた時に、揚げ物などの少し硬いものを奥歯で噛んだ時に痛みが走るようになっていました。この頃になるとドラッグストアで鎮痛剤を買い、毎食後に飲んで痛みをごまかしていました。 11月から受診直前 夜寝ている時も歯が疼くようになっていました。特に、下の歯のうちの、左側の奥から数えて2番目の歯の痛みが始終気になっていました。鎮痛剤があまり効かないと感じていたこともあり、仕事も気になっていましたが、インターネットや電話帳で歯科医院を探し始めました。そして、自宅近くの医院に電話をかけ、受診の予約を取りました。 どんな症状段階で歯医者に行ったか 下の歯のうちの、左側の奥から数えて2番目の歯が1日中疼くようになり、仕事はもちろん、食事時にテレビを見ている時にも気になるようになっていました。この段階で、自宅近くの歯科医院に行きました。 どんな検査をしたか 1.直接目で歯を診てもらう 歯の表面の様子や歯並びなどを診てもらえます。むし歯が進んでいると、歯の表面が黒ずんでくるようです。 2.レントゲン検査 衛生士の方に案内して頂き、検査室に入り、指示通りに検査を行います。スタッフの方が案内してくださいますので、その指示に従ってください。 3.口の中を直接ポラロイドカメラで撮影 診察台の上で口を開けた状態で、衛生士や助手の方に、口の中を直接ポラロイドカメラで撮影されます。大きく口を開けるように促される上に数枚撮影されるので、撮影後、人によっては少し顎が疲れたように感じるかもしれません。 4.顎の動きを見る検査 顎の動きを感知する機械をつけ、早口言葉を読んだり、ガムをかんで、顎の動きを検査しました。衛生士の方にパソコン画面に映し出された自分の顎の動きを描いたグラフを見せてもらいながら、噛み合わせについていろいろと説明をしていただきました。 これは保険外の検査です。著者の場合は、先生に噛み合わせを疑われたために受けるように言われて受けました。詳しくは担当の先生のご指示に従ってください。 5.歯周病の検査 診察台の上で口を開けると、衛生士(または医師)の方に、歯と歯肉の境目に器具を差し込まれます。歯の1本1本を調べていきます。著者の場合はかなり痛い思いをしました。歯周病がひどいと歯肉から血が出ます。検査をする人によってはまったく痛くないようにしてくださる方もいます。 歯医者からのアドバイス むし歯と歯周病があり、噛み合わせも痛みの原因の1つとしてあると告げられました。治療計画の紙を渡していただき、むし歯はつめること、そして歯周病の治療、さらに歯磨きの仕方の指導も受けるという治療を勧められました。 治療の痛みについて むし歯の部分を削る時に少し痛みを感じた程度でした。…
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歯ぐきからの出血は全身の健康が損なわれていく危険信号

歯ぐきからの出血、誰でも体験したことがあると思います。一時的な出血はそれほど問題ないことが多いですが、頻繁に出血する場合は要注意です。なぜならこの出血は全身の健康状態がまさに損なわれていっているシグナルである可能性が高いからです。 歯ぐきの出血はほとんどが歯周病 歯ぐきの出血を起こす原因としてはほとんどの場合が歯周病だと言われています。 歯周病は歯肉炎と歯周炎に分けられます。 歯肉炎:歯ぐきだけの炎症にとどまっている状態で、子供でも歯磨きを怠ると多くがかかる可能性があります。 歯周炎:感染が進み、歯を支えている骨まで溶けてきている状態。進行すると歯を失う原因となります。 また、次のものも歯周病の範疇に入ります。 ・大きく穴のあいた虫歯や、大きく開いた歯と歯の間に物が詰まることによる歯ぐきの炎症 ・ぴったりと合っていない詰め物やかぶせ物が引き起こす歯ぐきの炎症 →歯ぐきの位置まで及ぶ詰め物やかぶせ物に段差があったりすると、そこが不潔な状態となり、歯ぐきの炎症を常に起こすことになります。 ・妊娠性歯肉炎 ・親知らずの歯ぐきの炎症 歯ブラシを24時間しないと、またはしていてもきちんと汚れが取れていない場所がある場合、細菌が歯垢を作り出し、歯ぐきの炎症を引き起こし出血しやすくなります。 歯周病は歯を失う危険性があるばかりでなく、心臓病や糖尿病、脳梗塞、誤嚥性肺炎、早産・低体重児出産、腎炎、メタボリックシンドロームなど多くの全身疾患を引き起こすことが分かっています。 また、とくに歯周病を起こしていない歯ぐきでも次の場合には出血することがあります。 ■強すぎる、または硬すぎる歯ブラシによるブラッシング 歯ぐきの炎症がない場合でも、あまりに硬いブラシや強すぎる力でブラッシングすれば 出血します。また、間違ったフロスや歯間ブラシの使い方でも出血します。 ■抜歯後数日間の出血 抜歯後数日は、一度血が止まったと思っても再出血してくる場合があります。 歯ぐきの出血が重大な病気のサインである場合も それほど多くはありませんが、重大な全身疾患の一症状として歯ぐきの出血が起こる場合があります。その場合は他の症状も併発することがほとんどです。歯科用エアーコンプレッサー ①白血病 血液のガンです。 歯ぐきの腫れもなく、歯をきれいに磨いているのにもかかわらず血が止まらない、鼻血やアザが良くできるなどの症状がでます。他には、高熱、倦怠感、リンパ節の腫れなどの症状も出ます。 ②血友病 血液を凝固させる成分が生まれつき欠損、または低下する病気で、歯ぐき、鼻からの出血が症状としてよく見られます。 ③血小板減少性紫斑病 血液の成分の一つ、血小板が減少することによる為に起こります。歯ぐき、鼻の出血、手足にあざができやすいなどの症状が出ます。 ④再生不良性貧血…
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歯周病で脱落した歯はどんな義歯で補える?

もしもあなたが歯を失ったら義歯に頼ることになる 歯周病の怖さは何と言っても、進行しきってしまうと根っこからポロっと歯が取れてしまうということです。 一度抜け落ちた歯は二度と元には戻らないし、永久歯であれば二度と生えてくることはありません。歯が抜け落ちると、食べ物を噛めなくなる上に噛み合わせが悪くなって体の調子まで悪くなってしまうのです。 歯周病で歯が抜け落ちてしまったら、義歯で失った歯を補う必要が出てくるのです。 天然自前の歯を補う人工の義歯 入れ歯や差し歯などの義歯は、失った歯の代わりになるもので見た目を決定する審美性や、歯としての機能を果たす実用性を持っています。 昔は動物や人間の歯を持ってきて義歯にしていたため、歯科医療機器唾液で溶けてしまうので消耗品になっていたといわれています。 現在の義歯は身体に負担の少ない金属である金や銀、チタン、強度の高いセラミック、人工樹脂などが使われています。 義歯を入れるとどんなメリットがある? あれこれ健康には気を使うけれども、歯には無頓着という人も結構少なからずいるものです。そういう人は義歯が必要な状態になっても気にしないものですが、抜けた歯を補うために義歯を入れることには多くのメリットがあります。 見た目が良くなる 歯が一本抜けた状態でニッと笑うと、歯列にぽっかりと穴が開いたようになってなんとも見栄えの悪いものです。一本だけならまだしも、二本三本と穴が増えていくとこれはもう漫画のような見栄えになってしまい、みっともなくなってしまうのです。 義歯を入れて失った歯を補うことで、歯列の穴が消えてニッと笑った時の見栄えが良くなり、表情も出しやすくなるのです。 食事が楽しくなる 歯の最大の役割は食事の際に食べ物を細かく噛み砕いて消化しやすくすること、そして食べ物の歯ごたえを感じることです。 食べ物の美味しさは歯に伝わる歯ごたえ・噛みごたえ、そして噛むごとにはっきりしてくる味わいがあって感じられるものです。歯を何本か失っていると噛みにくくなり、食事を美味しく楽しむことが難しくなってしまいます。 義歯を入れていれば、自前の歯があった時と同じように噛めるので、食事も自前の歯のように楽しめるのです。 噛み合わせが良くなる 歯の噛み合わせは、私たちが思っている以上に身体に大きな影響を与えているものです。我慢したり力を出したりする時に「歯を食いしばる」というように、歯を噛み締めることは身体全体に力を通すことに繋がります。 そして、噛み合わせが悪くなればその分だけ体の力の入り方に歪みが生じ、肩こり・腰痛・頭痛などの原因になってしまうのです。 そうならないためにも義歯で歯を補い、かみ合わせを可能な限り補正することはとても重要なのです。 義歯にはどんなものがある? もしもあなたが歯磨きをサボって、虫歯にはならなかったものの歯周病を発症してしまい、歯磨きをしっかりやるようになったものの時すでに遅し。せっかくの自前の歯がボロボロと歯周病で抜け落ちてしまう事態になった時、どのような義歯を入れるべきなのでしょうか。 ブリッジ 抜けた歯の左右にある歯が健康だった場合は、「ブリッジ」と呼ばれる義歯を入れて補うことになります。 ブリッジは「橋」という名の通り、左右両側の歯を使って義歯を付ける方法で、見た目的にも機能的にも十分なものとなります。しかし、左右の歯を削ってブリッジを接続しなければならないこと、両側の歯への負担が大きいことなど、デメリットも多いのが難点です。 有床義歯(入れ歯) 一般に「入れ歯」と言われる有床義歯は、人工歯と歯茎を覆う床、現存する歯にひっかけるクラスプなどで構成されています。一部または全部の歯が失われている場合、有床義歯を使って補うことになります。 有床義歯は歯並びそのものを再現できるため、非常に自然な形で審美性と機能性を両立できますが、歯茎と床の間に隙間が出来てしまい、噛んでいる最中にグラついたり隙間に食べカスが入り込んでしまったり、歯茎で食べ物の温度を感じ取れなくなるので料理の美味しさが半減するといったデメリットがあります。 デンタルインプラント…
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歯は鉄よりもずっと硬い?虫歯にならないための歯の基礎知識

物の硬さを量る単位として、硬さを10段階で表した「モース硬度※」というものがあります。人間の歯をモース硬度で表すと「7」で、これは水晶とほぼ同じ硬さです。 ※ひっかいたときの傷の付きにくさ 身近な物のモース硬度 モース硬度1:チョーク モース硬度2:岩塩、純金 モース硬度3:珊瑚 モース硬度4:鉄、真珠 モース硬度5:ガラス モース硬度6:オパール モース硬度7:人間の歯(エナメル質)、水晶 モース硬度8:エメラルド モース硬度9:ルビー、サファイヤ モース硬度10:ダイヤモンド 硬いものとして連想しやすい”鉄”のモース硬度が「4」ですので、いかに歯が硬くて傷が付きにくいのかがわかりますね。 正確にいうと、人間の歯の表面を覆っている「エナメル質」が硬く、人間の身体の中で一番硬い組織といわれています。 この「エナメル質]」の内側には、「象牙質]」があります。そして象牙質の内側には「歯髄]」と呼ばれる神経や血管の多く通ったやわらかい組織があり、硬いエナメル質が神経や血管のある歯の内部を保護する構造になっています。 この一見頑丈そうな歯のエナメル質ですが、実はとても弱いものがあります。それは、歯に穴を開けてしまう「虫歯」です。 歯垢の中にいる虫歯菌(ミュータンス菌)は、私たちが食べたり飲んだりしてお口に入った糖分を利用して「酸」をつくり、エナメル質を溶かします。(脱灰[だっかい]といいます)歯科用高圧蒸気滅菌器 この脱灰が続くと、どんどん歯が溶けて穴が広がってしまい、虫歯は歯の内部にある象牙質、そして神経がある歯髄まで破壊してしまうので、場合によっては、歯を抜かなければいけなくなります。 歯はお手入れが大事 鉄が水や酸素にさらされると錆びてもろくなるのと同じように、人間の歯(エナメル質)も、しっかり手入れをしないと虫歯によって簡単に穴が開いてしまいます。 日ごろからしっかりとした手入れをし、健康な歯で快適な食生活を送りましょう!
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ワインを飲んだ直後は歯磨きやめよう、ワインの酸が歯の「天敵」、数分でエナメル質を弱く

ワインに含まれる酸が歯の表面になるエナメル質にとって「天敵」になると分かった。 数分で歯を弱くする可能性。歯磨きは避けた方が良さそうだ。 ワイン試飲のプロが危ない!歯科ホワイトニング機器 オーストラリア、アデレード大学歯学部の研究グループが、歯科の専門誌であるオーストラリアン・デンタル・ジャーナル誌で2015年3月24日に報告した。 研究グループは、ワインテイスター(ワインを試飲して味を確かめる人)のようにワインを短時間口に含んで、それを複数回繰り返してもらう実験を行った。ワインに含まれる酸にさらされると、どのような影響がでてくるか歯の変化を調べた。 10回の試飲でエナメル質が軟質化 その結果、ワインの1分の試飲を10回繰り返しただけで一般的に酸に弱いとされる歯のエナメル質が軟らかくなると分かった。「酸蝕(さんしょく)と呼ばれる現象が起こったもの。影響を受けた歯はワインに含まれる酸に数分だけさらされただけですり減りやすくなってしまった。 「1日に20回から150回はワインの味見をするプロのワインテイスターやワイン製造担当者、ワインの品評会の評価者など、口腔衛生にとって大きなリスク」と研究グループは指摘する。 ミネラル補給を 試飲する前に、カルシウムをはじめ、ミネラルを補給するのが良いようだ。試飲後は歯が軟らかくなっている可能性があり、水で口をゆすぎ、歯磨きをする際には、練り歯磨き粉を指に乗せて指で歯を磨くのが必要という。 軟らかくなっている歯のブラッシングはエナメル質を損傷する恐れがあると注意を促す。 注意したいところだ。
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