乳歯の虫歯は、遺伝する可能性があるようだ。
アメリカのナッシュビルにあるバンダービルト大学の研究グループがジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ誌の7月号で報告している。
乳歯を絞った初のゲノムワイド関連研究
虫歯と遺伝との関係はこれまで研究されてきたが、乳歯に焦点を絞って大規模な検証がなされていなかった。今回の研究は初めての「ゲノムワイド関連研究」と呼ばれる研究となった。人間の体の設計図とも言えるヒトゲノム配列は30億塩基から成る。そのゲノムの塩基配列は基本的にはほぼ同じだが、数百カ所に1カ所だけ異なる部分が存在することがあって、この「SNP(一塩基多型)」と呼ばれる違いが病気のかかりやすさの差を生み出す。これを全ての遺伝子を対象に調べる研究となる。口腔洗浄器
研究グループは3歳から12歳の子供たちを対象にして、乳歯の虫歯と遺伝子について調査した。
この結果、「MPPED2」という遺伝子のSNPが虫歯に関連していた。従来の類似の研究の結果が裏付けられる結果となった。機能については不明のまま。「ACTN2」という遺伝子もが虫歯に影響を与えていた。
遺伝子を調べて、虫歯の予防に力を入れるべきか否かを判断できるようにもなるかもしれない。