子供の悪い歯並びの例と、その治療方法を見ていきましょう。

乳歯の歯並びチェック

乳歯列は、上下10本ずつ(合計20本)で構成されます。乳歯の大きさは永久歯に比べて小さいため、歯と歯の間に隙間ができることがあります。この隙間は、「発育空隙(はついくくうげき)」と呼ばれ、永久歯がきれいに並ぶために必要なものです。歯模型

歯と歯の間に隙間がない場合、永久歯が並ぶスペースが不足しているということになるので、将来的に歯並びが乱れる可能性があります。こういった場合は、永久歯が生えてからでなく、乳歯の段階から矯正治療を受けたほうがよいでしょう。

年齢が比較的小さなうちから行える矯正方法の1つに、床矯正(しょうきょうせい)があります。床矯正は、入れ歯のような形をした取り外し可能なプレートです。ネジを回して装置を広げることで、あごを広げていくことができます。また、マウスピースを用いて舌の位置や呼吸法を正すことから矯正していく方法もあります。

子供(6歳~)の歯並びチェック

6歳以降の子供の悪い歯並びの例には、次のものがあります。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)…出っ歯

上の歯が前に出ている状態のことです。さまざまなケースがありますが、多くの場合は、下あごが小さく、引っ込んでいるために、上の歯が出ているように見えています。この場合は、取り外し式の装置(プレート)で下顎の成長を促してから、必要に応じてワイヤーを使った矯正を行います。

反対咬合(はんたいこうごう)…受け口

口を閉じたときに、下の歯が上の歯よりも前に出る状態のことです。上あごに比べて下あごが前に出ていたり、大きかったりするなど、上下のあごの骨のバランスが悪いことが原因なので、下あごの骨が前方へ成長するのを抑える「チンキャップ」というヘッドギアをつけて矯正することが多いようです。プレートを併用したり、乳歯であればムーシールドという装置を利用したりとケースによって治療内容が異なります。また、舌のくせや口呼吸など、くせが影響していることも多く、それらを防止するための装置を装着したり、トレーニングを行ったりもします。

空隙歯列(はついくくうげき)…すきっ歯

歯と歯の間に隙間ができている状態です。ワイヤーを使って、広がった歯列を縮める矯正を行うことが多いようです。また、マウスピースを使う場合もあります。

開咬(かいこう)…前歯が閉じない

奥歯が噛み合っていても、前歯が噛み合わずに開いている状態のことです。幼児期の指しゃぶりや、舌のくせが原因なので、舌のくせを防止する装置や舌トレーニングをします。また、ワイヤーを使う場合もあります。

過蓋咬合(かがいこうごう)…深い噛み合わせ

歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯に深くかぶさり過ぎる状態のことで、下の前歯が隠れて見えないケースもあります。ワイヤーと下あごの成長を助けるプレートを使って矯正する場合が多いようです。

叢生(そうせい)…八重歯・乱ぐい歯

歯が凸凹に生えたり、重なって生えたりしている状態のことです。あごが小さすぎて、歯が生えるスペースが足りないケースが多いので、あごの大きさを広げるプレートを使う場合が多いようです。