小児歯科とは、一体どんなことをする病院なのかを見ていきましょう。

小児歯科とは?

「小児歯科」とは、子供の歯を専門、または中心にして、虫歯などの予防や治療、保健指導をする歯科で、歯周病や歯並び、噛み合わせの予防、治療も行います。対象年齢にきまりはありませんが、一般的に0歳〜12歳くらいまでを対象にしているところが多いようです。歯科診療ユニット

大人と違って成長期の子供は、歯やあごが日々成長していたり、歯の生え変わりがあったりします。そのため、一般歯科と違って小児歯科では、そういった子供の成長を踏まえたうえで、予防や治療を進めていくのが特徴です。

歯医者に連れて行くタイミングとは?

子供を歯科に連れて行くタイミングというと、歯を痛がっているなど、虫歯ができてからでいいと思っている保護者もいるかもしれません。しかし、何かあってからではなく、乳歯が生え始めたら、定期的に歯科を訪れるようにしましょう。

なぜかというと、乳歯は永久歯に比べて、エナメル質や象牙質が薄くてやわらかいため、虫歯になりやすく、進行が早いからです。また、子供は痛みの感覚が発達していないので、虫歯になっても気づきにくい傾向があります。

なので、特にトラブルがなくても、3〜4ヶ月に一度は定期検診に行きましょう。小さなうちから何度も歯科に通い、苦手意識をなくしておけば、万が一虫歯になったときも、治療をスムーズに進められます。

小児歯科では何をするの?

小児歯科医では、一般的に次のようなことが行われます。

ブラッシング指導

虫歯予防の基本は毎日のブラッシングですが、小さな子どもは、上手にブラッシングができません。そこで、子供の歯の生え方や発育段階に適した歯ブラシの選び方、正しいブラッシング方法などを指導します。また保護者にも、仕上げ磨きの方法を指導します。

フッ素塗布

歯の表面に「フッ素」を塗る処置です。フッ素には、歯質を強くしたり、再石灰化(溶け出した歯の修復)を促したり、虫歯菌の働きを弱めて酸の産生を少なくし、虫歯を予防する効果があります。ごく初期の虫歯であれば、フッ素塗布で治癒することもあります。

シーラント

虫歯になりやすい奥歯の表面の溝を、歯科用のプラスチックなどで、あらかじめ埋めることで、虫歯を予防する処置です。だんだんはがれてくるので、定期的なメンテナンスが必要です。

唾液検査

虫歯のなりやすさは、唾液の性質にも影響されます。そこで、唾液の量や唾液が酸を中和する力、口の中に棲みついている虫歯菌の数などを調べる検査をします。具体的には5〜10分ほどガムを噛み、専用の容器に唾液を出します。保険適応外になりますが、唾液検査の結果からより効果的な虫歯の予防対策を立てることが可能になります。希望する場合は、予約の時に金額を確認するとよいでしょう。