歯が抜けたままになっていませんか?歯が抜けたままになっていると、抜けた歯の隣の歯が傾いてきたり、抜けた歯と噛み合う歯がのびてきたりして、さらに噛みにくくなります。また、食べることができるものが限られてきて低栄養状態を招くだけでなく、噛み合わせが安定しないため誤嚥性肺炎のリスクが高まったり、身体の運動能力(バランス・平衡感覚等)が低下して転倒のリスクも高まります。そうならないためにも歯の抜けたところは、一般的に入れ歯を入れて補います。
入れ歯を入れてよく噛めるようになると、(歯模型)
栄養状態がよくなる
顔の筋肉のトレーニングになり、顔の表情が整う
脳が刺激を受けて働きがよくなる
唾液がたくさん出て、食べ物が飲み込みやすくなる
などの効果があります。

特に「噛むこと」と「脳」の深い関係のカギを握るのが、歯の根っこの周囲を取り巻く「歯根膜」(しこんまく)という組織です。歯根膜は歯を守るクッションの役割をするとともに、歯根膜の中にある神経細胞は歯にかかる力や食べ物の量や硬軟などの情報を精密にキャッチするセンサーの役割を持っています。噛むことによる歯根膜の刺激は脳の中枢に送られ、脳はその情報に基づいて適した噛み方の指導を出しています。例えば硬いものなら回数を多くするとか、噛めなければ飲み込んだり、柔らかいものを要求したりします。しかし、歯が抜けると歯根膜も一緒になくなってしまいます。その時は口の中の粘膜や顎関節などに存在するセンサーが歯根膜の代用として働きますので、歯が抜けたままで放っておかず、入れ歯を入れて脳を刺激することが大切です。(歯科診療ユニット)
このように歯が抜けて失われた機能を回復するために重要な入れ歯ですが、「食べることが困難」「味が変わった」などの話をよく聞きます。
いつまでも美味しく食べることは皆の願いです。

入れ歯についての詳しい情報は、今後掲載していきます。