食事後でなくてもなんだか口のなかが「ネバネバ」することがあります。食べたもののせいかも?体調が悪いのかな?と気になってしまいますよね。

ハミガキしてもデンタルウォッシュしても、そのネバネバが気になるという方。それはもしかしたら、歯周病かもしれません。

乳酸菌入のチョコやタブレットが発売されて話題ですが、乳酸菌でそのネバネバをスッキリとさせてくれるらしいとのこと。でも乳酸菌っていったい何?ヨーグルトに入っている乳酸菌のこと?

そんな乳酸菌のヒミツにせまってみました。

乳酸菌と発酵食品の関係

長持ちする食品に生まれ変わる

乳酸菌というと発酵食品がすぐ思い浮かびます。チーズやヨーグルト。味噌や醤油の調味料、漬物などもそうですね。菌が素材と混ざり合って発酵という過程をふみ、長持ちする食品に生まれ変わります。

乳酸菌が糖から乳酸を作ることを「乳酸発酵」といいます。乳酸菌は、乳酸発酵によってヨーグルトをはじめとする発酵食品を作りますが、食品によって使われる乳酸菌の種類が決まっています。(中略)
乳酸発酵にはこういった働きがあるため、古くからさまざまな食品に利用されてきたのでしょう。現在では乳酸菌自体から整腸作用に効く薬品なども作られています(※引用:乳酸菌のお話(ヨーグルトと菌)明治)。
乳酸菌といってもどうも奥が深いようです。歯科ユニット

乳酸菌の種類はたくさん

350もの種類がある?乳酸菌


乳酸菌が食物を変化させて、私たち人間にとって体によい食品になるということはわかりましたが、その菌は1つではなくいろいろ種類があるようです。

乳酸菌は現在わかっているところで350もの種類があります。これだけの種類を詳しく知ろうと思って調べてみても、アルファベットや記号の羅列が続き、理解するのはなかなか難しいと思います(※引用:乳酸菌の種類 フジッコ)。
そういえば、乳製品の売り場にいくと様々な菌の名前が入ったヨーグルトが置いてありますよね。今はいろいろな研究が進み、菌が持っている力がヒトの体に入って様々な影響を与えるということが分かってきています。

ヒトも持っている乳酸菌との融合

予防医学「プロバイオティクス」という考え方


ヒトも生まれながらにして体内に菌を持っています。DNAがヒトによって異なるように人間の持つ菌も、ヒトそれぞれ同じではありません。そのなかの菌で最近、注目を浴びているのが腸内に住む菌です。

腸内乳酸菌について
腸内に生息する細菌は約500種、100兆個、そして、その重量は1kgに達する。そのほとんどは大腸に生息する嫌気性菌である(図1)。
ヒト腸内細菌の代表的なものはビフィズス菌、ラクトバチルス菌の乳酸菌であり、そのほか、バクテロイデス菌、クロストリジウム菌、大腸菌などである。前2者はグラム陽性菌で、後の3者はグラム陰性菌である(※引用:上野川修一 腸内乳酸菌とプロバイオティクスの免疫系に対する作用 ―その現在と未来)。
このヒトが持っている乳酸菌と外部からとる乳酸菌が体内で反応し、健康によいとされる状態を作り出しているようです。

その考え方は、ヨーロッパが発祥といわれ「プロバイオティクス」と呼ばれています。
母乳に含まれている乳酸菌の力

ラクトバチルス ロイテリ菌とは

ヒトが持つ菌は腸内だけでなく口のなかにももちろんたくさんの菌があり、外から入る細菌やウイルスに対して防御するかのように働くものもあります。しかし、もとから持っている人間の免疫力が弱まっていると歯周病や風邪をひいてしまったりと体調をくずしてしまいますよね。

その免疫力がありそうもない生まれたての赤ちゃんが、病気にかかりにくいのはどうしてでしょうか。

よくいわれているのが、「赤ちゃんは母乳に含まれる免疫力により守られている」、「おなかのなかにいるときに母親がもつ免疫力が出産後数ヶ月は続いている」ということです。

そして、その母乳に含まれているラクトバチルス ロイテリ菌という乳酸菌が、病気にかかりにくいことに一役買っていることが広く知られています。

このラクトバチルス ロイテリ菌はヒトだけでなく哺乳類や鳥類も持ち、その研究をしていたドイツの微生物学者ゲルハルト・ロイター氏の名前にちなんで「Reuteri(ロイテリ)」と名づけられました。
Lロイテリ菌のタブレット


このラクトバチルス ロイテリ菌からつくられたタブレットが、歯周病予防にもなると最近いわれ始めています。

自分に合った乳酸菌を探してみよう!

乳酸菌の研究は、数も多いことから今もなお続いています。そして、腸によいといわれるのはもちろんですが、アレルギーはもちろん歯周病、他の病気にも力を発揮することがわかってきています。

その乳酸菌をとると本来ヒトが持っている力と合わさってよりよくなりますが、ヒトそれぞれ持っている菌の量やタイプが違うため、これが合っているというものは試してみないとわかりません。

自分に合った乳酸菌を探してみませんか?