口角が裂けて痛む口角炎。刺激物などの摂取が多い方や、真菌(カビ)の一種カンジダが感染することがあります。こちらでは、カンジダ菌が原因でという真菌(カビ)の感染があります。ここでは、カンジダが感染しやすい条件や、カンジダ感染による口角炎を防ぐためのポイントについて解説します。

口角炎の原因菌、カンジダとは?

口角炎はカンジダという真菌(カビ)によって引き起こされることがあります。カンジダは、もともと体にいる常在菌の一種で、口の中、消化管、腟に常に生息しています。通常は人体に害を及ぼしませんが、風邪や疲労などにより免疫機能が低下していたり、衛生状態の悪さや抗生物質などの薬に影響を受けて増殖すると、さまざまな感染症状を引き起こします。

カンジダが感染しやすい条件とは

カンジタが皮膚に感染しやすくなる条件は以下の通りです。

・温かく湿度の高い場所、気候

・調湿機能が悪い合成繊維の下着などで締め付けられた部分

・衛生状態が悪い場所

・皮膚に炎症性の疾患がある場合

・抗生物質やコルチコステロイド薬など、免疫機能に影響を及ぼす薬を使用しているとき

・糖尿病、肝臓病、エイズなど免疫機能を低下させる病気に罹患しているとき

上記のような条件のもと、皮膚の湿った部分に増殖します。カンジダが感染しやすい部位は、口の粘膜、鼠径部(そけいぶ)、わきの下、乳房の下、お腹のたるんだ部分、デリケートゾーンなどです。

口角炎で言うと、唇をよく舐めるくせがあったり、子どもの場合では指しゃぶりなど、口角が常に湿っているような場合にカンジダが繁殖しやすく、口角にカンジダ症を発症して口角炎が起こります。このほか、皮膚や粘膜を正常に保つためのビタミンやミネラルが不足する「鉄欠乏性貧血」「亜鉛欠乏症」「ビタミン(B2、B6、B12)欠乏症」などでも発症しやすくなります。口腔洗浄器

カンジダ性口角炎の治療

治療は、抗真菌薬やビタミン剤の処方が一般的です。口角の裂け目がひどい場合には軟膏が処方されることもあります。

口角炎の症状は3日程度で軽くなるのが普通です。長くても1週間程度で改善していきます。それまでは、医師から処方された薬をきちんと服用し、軟膏をまめに塗るほか、栄養バランスのよい食事を心がけて、症状の改善につとめるようにしましょう。