歯茎の状態を意識したことはありますか? 実は、まだ若いのに歯茎が痩せている女性は少なくありません。

歯茎が痩せて下がっていると、見た目年齢もグンと上がり、不健康な印象に。笑顔にも自信が持てなくなってしまいます。

そこで今回は、加齢以外にも気をつけたい“歯茎が痩せる”習慣と対策をご紹介します。ウォーターピック

■間違った歯磨きは歯茎が痩せる原因に!

歯科衛生士として活躍されている高橋裕美さんにお話をうかがったところ、歯茎が痩せる主な原因は、以下のようなことがあげられます。

(1)歯磨きの甘さが招く“歯周病”

日本では30歳以上の80%が歯周病に罹患していると言われています。歯周病が進行すると、歯を支える骨や歯茎が下がる原因に……。どんなに丁寧にブラッシングしても、すべての汚れは取りきれないので、歯科医院での定期的なクリーニングが理想的です。

セルフケアの場合、歯と歯の間の歯垢を取り除くデンタルフロスや、状況に応じて、歯間ブラシを使用するのがおすすめです。

(2)ガシガシ歯磨き

硬めの歯ブラシでガシガシ磨き、歯茎から血が出る……なんて人も少なくありません。実は、力任せに磨くと歯ブラシの毛先がつぶれ、歯の表面にブラシがしっかり当たらなくなり、磨き残しの原因に。それどころか歯茎は痩せ、歯が傷ついて知覚過敏の原因にもなります。

歯ブラシの毛先がすぐ開いてしまう人は、力が入りすぎている可能性が高いので要注意。また、電動歯ブラシを使用する人は、力を入れて押し当てすぎないように意識するとよいです。

(3)食いしばり、歯ぎしり

噛む力が過度にかかることで、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が少なくなることもあります。特に歯周病で骨が溶け、歯がグラグラ動くようになると、通常の噛む力でも歯茎が下がってしまいます。

まずは、歯周病を防ぐためにも毎日の歯磨きが大切です。今回、高橋さんにうかがったおすすめの歯ブラシ選びと、磨き方のコツをご紹介します。

■今日から意識したい歯磨きのコツ

(1)歯ブラシはフラットで柔らかいものを

“山と谷”のようにギザギザになったカットのものは、ガシガシ磨くことで歯と歯茎を傷つけやすくなることも。フラットな面のものを選ぶとよいです。ガシガシと磨いている自覚がある人は、少し柔らかめの歯ブラシがおすすめ。

(2)持ち方、力加減にも注意が必要

持ち方は、グッと握ると力が入りすぎてしまうので、ペンを握るようなペングリップがおすすめ。力加減は、“歯ブラシの形がほとんど変わらない程度”が理想です。毛先を歯の表面に押し当てて磨いている人は、強すぎます。優しく丁寧に磨くとよいです。

また、歯磨き粉は研磨剤が入っていないもの、粒子の細かいものがおすすめです。粒子の粗いスクラブ等でガシガシ磨くと歯は削れ、歯茎も痩せてしまいます。何を選んでよいか迷ってしまった場合は、“知覚過敏用”の記載があるものがおすすめだそうです。

一度痩せてしまった歯茎は、元には戻りません。笑顔に自身が持てるよう、普段から歯や歯茎の健康