清潔感ある白いきれいな歯並びは、誰もが憧れるもの。やっと生え始めた赤ちゃんの乳歯の間のすき間は気になるものですが、これは将来の歯並びにどう影響してくるのでしょうか。
ママからの相談:「子どもの歯並びについて」
『息子は現在9カ月です。上が4本、下が2本生えていますが、前歯に上下ともすき間があり、将来の歯並びが気になりはじめました。私自身、あごが小さく中学生から3年間歯列矯正を行いました。息子がきれいな歯並びになるために、今から気をつけておいた方がよいことなどをアドバイスください。(30代・女性)』

乳歯のすき間はむしろ必要 歯列矯正があり子どもの歯並びを気にするご相談者さんですが、専門家によると、赤ちゃんのころの歯のすき間はむしろきれいな歯並びのために必要だという意見が。

『乳歯の歯並びにすき間があるのは、将来の歯並びのためにはむしろよいことです。最近は乳歯のころからぎちぎちに並んでいる子どもも多く、これでは永久歯に生えかわった時にきれいに並ぶスペースがありません。これは食の西洋化により柔らかい食べ物が増え、あごの発達が十分でない子が増えているからです。(歯科衛生士)』
『成長とともに顎が発達してくると、乳歯にすき間が出る場合があります。このすき間は永久歯が生えてくるために必要なもので、噛み合わせを調節するという役割もあります(光照射器 歯科)。(医師)』
『今の時期のすき間はよくみられるもので、逆にすき間がなければ永久歯の歯並びが悪くなるといわれています。一般的には3歳くらいにはすき間が小さくなり、4歳ころから再びすき間が広がります。永久歯が生えてくれば、自然にすき間はなくなるので心配いりません。 (医師)』

将来のきれいな歯並びのために どうやら、歯のすき間がある方が一般的なようですね。では、美しく整った将来の歯並びのために、まだ赤ちゃんの今のうちからできることはあるのでしょうか。

『よい歯並びのためには、乳児のころから顎の発達を促すことが大切です。たとえば赤ちゃんのときは、母乳を吸うのに必要な力や動きが顎の発育を促します。母乳と違って、普通の哺乳瓶では少し吸うとすぐにミルクが出てくるので顎が鍛えられない傾向があります。母乳が難しい場合でも、その点を考慮した設計の哺乳乳首を使うのがよいでしょう。(歯科衛生士)』
『食事についてはむやみに硬いものを与える必要はありませんが、子どもの成長に応じて、なるべく噛む回数が多くなるものを与えるのがよいでしょう。(歯科衛生士)』
『歯並びが悪くなる要因には、先天性のものと、後天性のものがあります。両親や祖父母に歯並びの悪い方がいれば、その骨格を遺伝している可能性はあります。また、後天的なものは生活習慣です。食べるときに片側の歯でばかり噛む、柔らかいものばかり食べて顎や口周りの筋肉が発達しない、ほおづえをつく、同じ方向を向いて寝る、指しゃぶりをするなどの習慣が歯並びを悪くします。(医師)』

ずっと母乳は無理でも、顎の発達を促すようなグッズが市販されているとのこと。また、骨格による歯並びの乱れは今後の様子を見て、歯並びを悪くする生活習慣は今のうちからご両親が注意してあげたほうがよいようです。