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「その歯は本当に抜いていい?」歯科のセカンドオピニオンが増加中

 医療にさまざまな治療方法があるのは、歯科の領域でも同じだ。自分が納得するよい治療を受けるためにも、週刊朝日ムック「いい歯医者2015」から解説記事をお届けする。

主治医からの意見をファーストオピニオンと呼ぶことに対して、セカンドオピニオンとは、現在の診療や治療について主治医以外の医師・歯科医師の意見・判断を求めることだ。今でこそ、医科の領域では一般的になってきたが、歯科の領域ではまだ広くは浸透していない。ただ、抜歯など今後の生活に関わる治療では、患者がセカンドオピニオンを求めることが多い。

 千葉県で開業している佐瀬歯科医院院長の佐瀬聡良歯科医師のもとにも、月に数件は抜歯などに関しての相談があるという。

「当院に来る患者さんのほとんどが抜歯に関するセカンドオピニオンですね。昔からいわゆるセカンドオピニオンで相談に来る人はいましたけど、最近は特に多くなってきている気がします」

 では、実際にどのようにセカンドオピニオンを受診すればよいのだろうか。まずは身近な歯科診療所を例にとって説明する。

 気になる費用は歯科診療所によってまちまちだ。セカンドオピニオンは保険適用外になるため、相場は診療所では30分で無料~1万5千円。大学病院では1時間で約3万円、と非常に幅広い。

 ただ、この金額はあくまでセカンドオピニオン外来などの窓口を設けている場合で、一般的に内緒で受ける際は初診扱いになる。そのため、実際はほとんどの歯科医師が初診料、検査料のみで診察している。

 一方、大学病院でセカンドオピニオンを受ける場合は手続きも異なり、実際に受診するまでかなりの時間がかかることが多い。もちろん、必要な書類も多くなってくるため、一般の歯科診療所と比べて受診のハードルはぐっと上がってくる。

 セカンドオピニオン外来を2011年から開設している東京医科歯科大学歯学部病院では、完全予約制をとっている。

 まず電話でセカンドオピニオン外来担当に相談をすると、病院からセカンドオピニオン外来申込書が送られてくる。その外来申込書を提出すると、病院側がそれをもとに仮受け入れの可否を判断する。その後、仮受け入れとなれば、診療情報提供書など一式を病院側に提出し、最終的な受け入れが決まれば、正式なセカンドオピニオンの受診となる流れだ。抜歯鉗子

 ただ、同院の場合、最初から転院を希望している場合や、主治医の歯科医師に対しての不満についての相談は受けられないなど、いくつかの条件があるので注意が必要だ。

 同院副病院長でセカンドオピニオン外来の責任者も務める、俣木志朗歯科医師はこう話す。

「当院のセカンドオピニオン外来を受診するためにはさまざまな条件があるため、全ての患者さんが受診できるわけではありません。また、受け入れ可能と決まっても、最終的な受診までには時間がかかるので注意が必要です。14年度での受け入れ件数をみると、年間82件の申し込みに対して、実際に実施したのは15件でした。また、当院の場合は口腔がんなどの緊急性の高い相談も多く、セカンドオピニオンを待てない場合は当院への転院を勧めています」

 セカンドオピニオンを受けるにはまず、電話で問い合わせたうえで、もともとの歯科診療所で撮ったX線写真などの資料を持って受診することになる。ただ、主治医に内緒で来るケースが多く、ほとんどの患者が治療に関して何の資料も持たない状態でセカンドオピニオンを求めてくるという。

「歯科医師がセカンドオピニオンで相談にのるためには、その人の現状を把握する必要があります。もちろん、何もなくても診察をして、相談にのることは可能ですが、より正確な診断をするためにも最低限、X線写真は必要です。事前に主治医にはしっかりと相談をして、できる限りの資料は出してもらうようにしましょう」(佐瀬歯科医師)

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