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歯科医に聞く。むし歯の「C-4」ってなに?

 小学生のとき、学校の歯の健診で、「C-1、C-2……」などと、むし歯をカウントされた記憶があります。あの「C-1」などの呼び方は一体何を表すのでしょうか。

 
歯学博士で歯科・口腔衛生外科の江上歯科(大阪市北区)院長・江上一郎先生にお話を伺いました。
 
C-2で歯が痛みだす
 
むし歯の進行度を示す言葉について、江上先生は次のように分かりやすく説明します。
 
「C-1、C-2、というのは、歯科医が表現する、むし歯の進行度のことです。『C』とは『Caries(カリエス)』の略で、英語でむし歯を表します。また、歯科医学的には、むし歯は「う蝕(しょく)」と言います。学校の健診は、平成16年に『C』だけでチェックするようになりましたが、歯科治療ではもちろん、現在もこの表現が使われています。ニッケルチタンファイル
 
 
歯は、表面がエナメル質で覆われていますが、そのなかには象牙(ぞうげ)質、その奥に歯髄(しずい。神経)、根っこには歯根(しこん)があります。むし歯になると、その表面から順にう蝕が進んでいくことになります。当然、進行するにつれて痛みが出てきます」
 
「C0→C1(エナメル質)→C2(象牙質)→C3(歯髄)→C4(歯根)の順番にう蝕が進みます」という江上先生は、進行順の症状について次のポイントを挙げます。
 
CO シーオーと読みます。シーゼロではありません。オーはオブザベーションの略で、「要観察歯」のこと。歯の表面(エナメル質)からカルシウムが溶け出している状態。表面に白い斑点ができますが、エナメル質には神経が通っていないため、痛みなどの自覚症状はありません。歯磨きなどで、むし歯が元に戻ることも(再石灰化)。
 
C1 むし歯の初期。エナメル質がやや黄色くなります。この部分のう蝕ではまだ自覚症状がありません。治療は、むし歯部分を削除し、修復材を詰めるなど。
 
C2 むし歯がエナメル質を超えて象牙質に広がっている状態。象牙質には神経が通っているため、冷たいもの、甘いものがしみます。治療法はC1と同じですが、歯髄に近づいている、むし歯が大きいと金属などの詰め物が必要。
 
C3 歯髄=神経まで進んだむし歯。持続的に痛み、うずき、激痛になることも。治療は、歯の神経をとることに。放置すると神経が死んで痛みを感じなくなることがありますが、しばらくすると根の先が化膿(かのう)し、歯肉が腫(は)れて激痛が起こります。この場合は「根管(こんかん)治療」が必要となり、治療時間を要することに。歯茎を切開して膿(うみ)をとる手術や抜歯となることも。
 
C4 根までむし歯が進み、歯ぐきから上の歯冠部がなくなっていることも。根が残っていればさし歯に、なければ抜歯となります。根にたまったうみを摘出する手術が必要な例も多くあります。
 
■自己ケアは、COの段階まで
 
江上先生は、自己ケアできるのは、
 
「COの段階までです。C1になると、歯磨きで一時的に改善することはあっても、すぐにまた進行します」と言います。COの段階では痛みがないそうですが、どのようにして、むし歯が始まっていることに気付けばいいのでしょうか。
 
「歯を自分の目で確かめて、上部の筋の色が濃くなっている、変色していると、むし歯の始まりです。重点的に歯磨きをしましょう。
 
むし歯を早期発見するにあたって一番いい方法は、定期的にかかりつけの歯科医に健診に出向くことです。
 
健診では一般的に、『歯磨きができているか』、『歯垢(しこう。プラーク)を取り除く』、『二次カリエス(う蝕の進行)』、『歯周病』のチェックを行います。むし歯の元となる歯石をとる作業を含め、所要時間は約30分~1時間、費用は自費で3,000円~5,000円になります。
 
健診でむし歯をCOやC1までの段階で発見して治療をすると、痛みがありません。時間も費用も苦痛も軽くなります」(江上先生)
 
定期健診の時間、費用を考えると、美容院の感覚です。歯を健康的に長く維持するコツは、半年に一度は健診を受け、C1までのうちに治療をしてしまうことだと言えそうです。

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